Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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環境経済論特講 II 寺西 俊一
選択  2単位
【経営学専攻】 17-1-1110-4422-25A

1. 授業の概要(ねらい)

 この「環境経済学特講Ⅱ」(秋期)では、春期に引き続いて、担当者(寺西)による「環境経済学Ⅱ」の講義で概説する「環境保全の経済理論」(①汚染防止のための経済理論、②自然保護のための経済理論、③アメニティ保全のための経済理論)に関連する重要な最新トピックスも取り上げながら、とくに②自然保護のための経済理論、および、③アメニティ保全のための経済理論に焦点を絞って、より専門的な内容に踏み込んだ講義を行います。

2.
授業の到達目標

 本講義の履修者が、「環境保全の経済理論」(①汚染防止のための経済理論、②自然保護のための経済理論、③アメニティ保全のための経済理論)の体系について基本的な理解をもち、さらに環境経済学における理論と政策(秋期では、とくに「自然保護のための理論と政策」および「アメニティ保全のための理論と政策」)について、より専門的な知識を得ていただくことを到達目標とします。

3.
成績評価の方法および基準

 平常点(30%)、中間レポート課題の提出(30%)、最終期末試験(40%)とし、総合的に評価します。講義中に参考文献、準備学習の課題等について指示します。毎回の講義への継続的な出席を重視します。

4.
教科書・参考書

 特定のテキストは使いません。授業中にプリントを配布し、適宜、主な参考文献などを指示します。
基本的な参考文献として、以下のものを挙げておきます。
 都留重人著『公害の政治経済学』(岩波書店)、宮本憲一著『環境経済学新版』(岩波書店)、植田和弘・落合仁司・北畠能房・寺西俊一共著『環境経済学』(有斐閣)、寺西俊一編『新しい環境経済政策-サステイナブル・エコノミーへの道』、環境経済・政策学会編『環境経済・政策学の基礎知識』(有斐閣)、『環境と公害』誌(岩波書店)掲載の諸論文、など。

5.
準備学修の内容

 4.に挙げた基本的な参考文献、講義中に指示する参考文献、配布するプリント等をよく読むこと。

6.
その他履修上の注意事項

 講義は、順序立てて進めていくので、毎回、継続的に出席してほしい。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 ガイダンス:「環境経済学特講Ⅱ」の開講にあたって
【第2回】
 公害・環境問題の今日的様相と環境保全への3つの主要課題
【第3回】
 自然保護問題、アメニティ保全問題からみた従来までの経済理論の意義と限界
【第4回】
 自然保護問題、アメニティ保全問題への多様な理論的アプローチの可能性
【第5回】
 環境保全への主要課題:自然保護のための経済理論①
 -保全すべき自然とは? 自然を保全するとはどういうことか?-
【第6回】
 環境保全への主要課題:自然保護のための経済理論②
 -自然保護の思想と歩みの諸系譜(1)-
【第7回】
 環境保全への主要課題:自然保護のための経済理論③
 -自然保護の思想と歩みの諸系譜(2)-
【第8回】
 環境保全への主要課題:自然保護のための経済理論④
 -経済理論における自然の位置づけと価値評価-
【第9回】
 環境保全への主要課題:自然保護のための経済理論⑤
 -自然の保全・管理のあり方と費用負担をめぐる問題-
【第10回】
 環境保全への主要課題:アメニティ保全のための経済理論①
 -アメニティとは何か? アメニティがなぜ重要なのか?-
【第11回】
 環境保全への主要課題:アメニティ保全のための経済理論②
 -アメニティ保全の思想と歩みの諸系譜(1)-
【第12回】
 環境保全への主要課題:アメニティ保全のための経済理論③
 -アメニティ保全の思想と歩みの諸系譜(2)-
【第13回】
 環境保全への主要課題:アメニティ保全のための経済理論④
 -アメニティ保全の理論と固有価値概念の意義-
【第14回】
 環境保全型経済社会への課題と展望
 -“環境的豊かさ”をどう実現していくか?-
【第15回】
 全体のまとめ