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授業の内容(Course Description) |
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学校等での教育経験を通して、我々は誰しもそれぞれ「教育」に関する一定のイメージを作り上げている。しかしながら、「不変・普遍」と考えている我々の教育イメージは、じつは近代以降につくられた特殊な構築物である場合が多い。 本科目では歴史の視点から、教育を論じようとするにあたって我々が無意識のうちにとらわれている固定観念を相対化し、教育をみる視野を開くことを目的とする。 近代の学校教育史を中心に、近代以前の「学び」の時代から現代の教育システムが形成されるに至るまでの歴史の流れを、いくつかのトピック(教師、教科書、子どもなど)に着目しながら辿っていく。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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・現在の教育状況が過去の歴史的な展開の上に成り立っていることを理解し、教育問題の背景について広い時間の流れの中で考える。 ・各時期における教育の歴史的特質について理解を深める。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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授業への参加(出席状況等)40% 、定期試験60%
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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・教科書は特に定めない。授業中に配付する資料(プリント)をもとに授業を進める。 ・その他、参考書を適宜指示する。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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自身の過去にも連なっている教育の歴史に関心をもち、過去の歴史的資料の解読にもチャレンジする力を身につけてほしい。
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6. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 イントロダクション ―「教育の歴史」を学ぶとは― 【第2回】 近世における「学び」と社会 【第3回】 明治維新と教育―近代教育のはじまり― 【第4回】 教育勅語発布と天皇制教育体制(1) 【第5回】 教育勅語発布と天皇制教育体制(2) 【第6回】 教育体制の整備とカリキュラム・教科書制度の転換 【第7回】 帝国主義と教育 【第8回】 大正新教育運動の展開 【第9回】 教員社会と教育運動 【第10回】 昭和恐慌期の地域と学校 【第11回】 戦時動員と教育 【第12回】 戦後教育の出発 【第13回】 高度経済成長と能力主義 【第14回】 教育改革の時代 【第15回】 まとめ ―「歴史を学ぶ」から「歴史に学ぶ」へ―
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