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授業の内容(Course Description) |
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特殊相対性理論は、時間と空間のあいだの関係を述べた理論である。すべての物理学理論、例えば電場や磁場を記述する理論は、この相対性理論が要求する時空の関係を満たさねばならない。この理論は、古代ギリシャ時代以来の物理学の発展の自然な、あるいは必然的な(量子論のような革命的仮説を用いない)帰結として導かれた。どのようにこの理論が導かれたか、またなぜ相対性原理が提唱されたのかを平易にかつ系統的に解説する。また、この理論によって得られるさまざまな結果、例えば宇宙の膨張や、うらしま効果などを解説する。物理学の発展の歴史をきちんと把握しておくことが大切であるので、ギリシャ時代の物理学(自然学)から近代の物理学までの発展の経過を詳細に検討していく。物理学史、科学史としての側面が自動的に含まれる。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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特殊相対性理論が必要になる背景からその結果までを定性的に理解する.
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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授業への参加状況(演習問題を解き、レポートを提出する)と学期末試験の結果で総合的に評価する。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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横山厚著『−基礎から学ぶ文科系のための−めざせ相対性理論』
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5. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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中学並みの知識から出発するものの、ゴールは大学生にふさわしいきわめて高度な内容となる。それなりの覚悟を持って講義に臨んで欲しい。将来、理科教育(例えば初等教育)に関係する予定の学生は、特にこの科目を選択してもらいたい。
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6. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 波 単振動 【第2回】 波 空間を伝わる波 【第3回】 波 縦波、横波 【第4回】 波 ホイヘンスの原理 【第5回】 波 反射、屈折、回析 【第6回】 光学 光の速さ、反射、屈折、干渉 【第7回】 光学 光の伝播、フレネルのエーテル理論、マイケルソン&モーレーの実験 【第8回】 相対性理論 座標変換 【第9回】 相対性理論 座標変換 【第10回】 相対性理論 マクスエル方程式と電磁波、アインシュタインの相対性原理 【第11回】 相対性理論 時間の相対性、同じ時刻は座標系による。 【第12回】 相対性理論 ローレンツ変換 【第13回】 相対性理論 長さの縮み、時間の遅れ、ミュー粒子崩壊 【第14回】 相対性理論 光のドップラー効果、膨張宇宙 【第15回】 相対性理論 双子のパラドックス=浦島効果
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