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授業の内容(Course Description) |
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怪談を通してみた近代日本文化について一緒に考えたいのです。ゲゲゲの鬼太郎はリモコン下駄を履いていますね。あれは三遊亭 円朝『怪談牡丹燈籠』を取り込んだものです。大林 宣彦監督によって映画化された、山田 太一『異人たちの夏』も、『怪談牡丹燈籠』を現代に、よみ返らせた作品です。このように今も生き続けている名作を通して、江戸から明治への移り替りの時期を中心に、日本文化を考えたいと思っています。また円朝は多才な人ですが、何よりも落語家でした。円朝を知るには落語や怪談咄などから近づくのが手っ取り早いので、映像で楽しみましょう。それは教員志望の君たちに、とても有効だと思います。教員にとって大切なことの一つは生徒への口頭による伝達ですから。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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三遊亭 円朝の伝記・作品についての基礎知識を得ること。円朝の日本文化史上の位置を知ること。教員志望の君にとって何が大切かを、この授業を通じて認識すること。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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試験問題を最初の授業の際に出しておきます。持ち込み自由です。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:辻 惟雄『幽霊名画集』(ちくま学芸文庫)。 参考文献:延広 真治 校注『落語怪談咄集』(『新日本古典文学大系 明治編6』岩波書店)。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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円朝の作を読んで下さい(全集は、メディア ライブラリー センターに有ります)。教員になった時、役立つことを何でも良いですから、この授業から汲みとって下さい。 授業中は良識のある態度(私語を慎む、帽子を脱ぐ、飲食をしない、携帯を使わない、睡眠を楽しまない等)を望みます。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 後期からの受講者がいる場合、前期の授業内容を紹介し、試験について話します。『怪談牡丹燈籠』はじめ、円朝が創ったり演じた作品を映像で鑑賞します(以下、毎回なので省略)。 【第2回】~【第14回】 『怪談牡丹燈籠』を通して、怪談の創り方や怪談の文化について述べます。 【第15回】 試験を実施。
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