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授業の内容(Course Description) |
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社会心理学は人間の行動が社会的な要因によってどのように影響されるかを研究する学問ですが、個人心理学と社会学との境界領域ともいわれ、その研究対象は、1)自己・社会的認知・社会的動機・態度と態度変化といった個人内の心理過程から、2)援助と攻撃・対人魅力・対人コミュニケーションといった対人的相互作用、3)同調と逸脱・リーダーシップ・集団意思決定・協同と競争といった集団過程、4)群衆行動・デマ・世論・流行といった集合行動、5)社会病理・国民性・異文化接触といった社会・文化レベルの問題まで広範囲にわたります。 この講義では、社会心理学入門の意味をこめて、もっとも社会心理学らしい内容すなわち個人や集団が他者や集団・社会からどのような影響を受けるかという「社会的影響過程」を基本軸として解説します。その際、実際に社会心理学の実験、調査や心理テストを体験してもらうなどして、できるだけ多くの具体例を示しながら授業を進めていきます。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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社会心理学の研究対象を理解するとともに、研究方法についても実際に実験、調査や心理テストを体験することで実践的に理解する。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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定期試験(100%)で評価を行います。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:授業中に指示します。 参考文献:古畑 和孝(編)『社会心理学小辞典』有斐閣
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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授業時間の前半に実験、調査や心理テストを実施することが多いので、遅刻をしないこと。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 社会心理学の視点(1) 社会心理学とは、社会心理学の対象 【第2回】 社会心理学の視点(2) 社会心理学の方法、研究の倫理 【第3回】 社会的影響(1) 同調と流行の普及過程 【第4回】 社会的影響(2) 少数派の影響、社会的勢力 【第5回】 社会的影響(3) 権威への服従、承諾を導く技法 【第6回】 社会的影響(4) 影響力の分類 【第7回】 態度と態度変化(1) 態度の構造と機能、態度の形成、条件づけとモデリング 【第8回】 態度と態度変化(2) 認知の一貫性① 【第9回】 態度と態度変化(3) 認知の一貫性② 【第10回】 態度と態度変化(4) 説得的コミュニケーションによる態度変化① 【第11回】 態度と態度変化(5) 説得的コミュニケーションによる態度変化②、説得への抵抗 【第12回】 集団と個人(1) 集団の中での課題遂行① 【第13回】 集団と個人(2) 集団の中での課題遂行②、集団の構造と機能、リーダーシップ 【第14回】 集団と個人(3) 集団凝集性、集団規範、集団意思決定 【第15回】 まとめ
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