Web Syllabus(講義概要)

平成21年度

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国際観光交流論A 原  祥隆
選択必修  2単位
【観光経営】 09-1-1130-1599-01

1. 授業の内容(Course Description)
 国際観光は、国境を越え行き来する旅行者の流れ(フロー)と観光交流の様態からみた、経済的、文化的、社会的な観光現象といえる。日本の視点にたてば、日本人が海外の外国人(文化)に触れ、訪日外国人が日本人(文化)に触れる観光現象となろう。本講義では、諸外国から日本へ外国人旅行者誘致をするためのマーケティングの基本的な知識並びに外国人の受入れ態勢を総合的に学ぶことを目的とする。また、そのために、日本の魅力を世界に発信する観光地、文化伝統資源等を観察し、日本への深い理解と洞察力を養うことも重要である。その意味では、国際観光は、日本を知り、日本を世界の目から見ることであり、日本を考えることにつながっていく。国際観光は世界の経済、政治等の国際情勢に大きく影響されるために、変化する世界の状況も視野に入れるとともに、個人として国境を越えた活動基盤となる外国人とのコミュニケーション能力を高めることも大切で、その基礎も学ぶことにする。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 国際観光の基礎知識を覚える:観光の定義、観光統計、観光政策、マーケティング等
 国際観光について考える力をつける:テーマについて自分の考えをまとめる
 国際観光の専門用語:英語の基本用語を20覚える
 コミュニケーションの基本:挨拶と話し方
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 出席率は40%、期末の課題レポート提出で30%及び平常授業の際のミニテスト、レポート、学習状況で30%を、それぞれ最大係数として、総合評価する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 必要に応じて、プリント、資料を配布する。
 参考文献:『やさしい国際観光』『国際観光白書2008』
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 授業への出席を重視。遅刻と受講中の私語は他の学生に迷惑となり、特に厳禁。質問、意見は歓迎する。基本的知識をしっかり取得するとともに、観光の原点は人とのつながりである。挨拶や一人一人のコミュニケーションのスキルを磨くこと。国際観光を通して日本と世界の関係を自らの視野でとらえ、考えられるようになることを期待する。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 オリエンテーション
 講義方針と計画、授業の方法と進め方、成績評価の方針説明
【第2回】
 国際観光の基本概念
 観光の定義、旅行者の分類、国際観光の意義、経済効果と交流効果等
【第3回】
 世界の国際観光の現状
 世界観光機関(UNWTO)の役割と国際観光客数、各国の政府観光局、観光産業
【第4回】
 国際化と日本の課題
 国際化の意味、日本の経済力、グローバル化、少子高齢化、教育と学力
【第5回】
 日本の国際観光の現状
 日本の観光政策推移、観光立国推進基本法、ビジット・ジャパン・キャンペーン、
 インバウンド(訪日外国人旅行者)の現状と動向、アウトバウンド(日本人海外旅行者)
【第6回】
 政府の外国人訪日旅行促進事業
 政府観光局の役割、デスティネーション・マーケティング、海外プロモーション
【第7回】
 海外広報PR・広告宣伝(1)
 日本のイメージと魅力、映像による日本観光プロモーション
【第8回】
 海外広報PR・広告宣伝(2)
 日本のイメージと魅力、ウエブ、プロモーションツール、宣伝印刷物
【第9回】
 訪日外国人旅行者の実態について
 外国人旅行者の特徴、案内所の調査、買い物とおみやげ
【第10回】
 コンベンション/MICEマーケットとクルーズマーケット
 その特性と誘致方法
【第11回】
 国際観光と航空産業
【第12回】
 外国人受入れ対策
 言語対応と情報提供案内所、標識のあり方、接遇サービス、ホスピタリティ
【第13回】
 外国人の気質・文化と異文化理解
 コミュニケーションとプレゼンテーション方法
【第14回】
 国際観光と宿泊産業
 ウエルカムイン、外国人向け宿泊施設、種類と利用方法
【第15回】
 前期総合ミニテスト
 国際観光交流のまとめ