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授業の内容(Course Description) |
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新聞を開いてみよう。そこには様々なニュースが載っている。格差社会、日雇い派遣、セーフティネット、学力テスト、行政改革、地方分権、入札談合、地球温暖化、財政赤字・増税、そして、新型インフルエンザ。実は、これら全てに行政法が関係している。 いまや、私たちの生活は、すみずみまで行政の傘の下にあると言っていいくらい、行政との関わりが深い。それをコントロールしているのが行政法なので、法律的に見れば、社会は行政法で成り立っていることになる。「行政法を学べば社会を見る目を養うことができる」と言った学者がいるが、あながち誇張ではない。 この科目では、社会人として知っておくべき行政法の基礎知識を学ぶ。実社会の経験の無い学生諸君にとってできるだけ分かり易いものにするため、新聞記事や映像などできるだけ身近な材料を使いつつ、興味ある内容にしたい。 行政法Aでは、行政法の入り口として、全ての行政活動に通ずる原理と、現実に行政を担う組織や公務員について学ぶ。 毎日のニュースを行政法の目から見た時事解説も行う。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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世の中で問題となるできごとにはほとんどの場合それに関する法律(=行政法)があるという意識、そして、行政を国民にとってより良いものにしていくためには、行政法の中身が良いものでなければならないという感覚を少しでも身につける。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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中間試験及び定期試験の成績による。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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(1)教科書 ①印刷教材 『行政法の要点』(小坂作成) ②北村・佐伯・佐藤・高橋 『行政法の基本(第3版)』 法律文化社 (2)参考書 ①原田 尚彦 『行政法要論 全訂第六版』 学陽書房 ②石川 敏行他『はじめての行政法』有斐閣 ③芝池 義一編『判例行政法入門(第4版増補)』有斐閣 ④高木 光『ライブ行政法中級編』有斐閣
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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(1)私語その他教室にふさわしくない行為は厳禁する。違反する者は退室を命ずる。 (2)教科書・印刷教材・六法全書は、必ず持参すること。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】・【第2回】 [1]行政法を学ぶ 1 行政法と私たちの生活 2 講義の進め方 3 行政と行政法 【第3回】・【第4回】 [2]行政法とその基本原則 1 法治主義 2 行政上の法律関係 3 行政と私人 【第5回】 [3]行政のしくみ 1 行政組織の基本 【第6回】・【第7回】 2 国の行政のしくみ 【第8回】 中間試験 【第9回】 3 自治体の行政のしくみ 4 国と自治体との関係 【第10回】 5 公務員と公務員制度 【第11回】 行政組織法の復習―警察行政を例にして 【第12回】 [4]より良い行政のために 1 透明・公正な行政 2 適正な手続 【第13回】 3 情報の公開 【第14回】 4 参加による行政 5 行政監視と行政評価 【第15回】 まとめ・定期試験
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