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授業の内容(Course Description) |
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わたしたちは現在、膨大な映像に囲まれて生活しています。20世紀はまさに「映像の世紀」だったと言っていいでしょう。テレビはもとより、新聞、雑誌、映画、アニメ、ポスター、広告塔、チラシなどなど、いまや映像はわたしたちの日常的環境となっているばかりでなく、それらは日々、変容し、拡大していく現在進行形の世界でもあります。これらの映像メディアは、ともすれば理性や論理で成り立つ活字メディアに比べ感覚的・情緒的であり、そのため予測不能の影響力を発揮してしまうともいわれます。この講座では圧倒的影響力を持つにいたった映像メディアの歴史をふりかえるとともに、写真、映画、テレビ、マンガ、アニメなど、さまざまな映像表現の構造・性格を問い直すなかで、膨大な映像をどのように読み解き、その影響力にどう対処していけばいいのかを考えてみたいと思います。授業の性格上、ビデオ・DVDなどを多用することになります。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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写真、映画、テレビ、マンガ、アニメーションなど、さまざまな映像メディアの成り立ちを理解すること。そのうえに立って、それぞれのメディアの情報・表現を正しく受け止め、読み解いていく力を身につける。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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期末の最後の授業で試験を実施。ほかに授業中に随時行うテストを加味。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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とくに指定しません。授業の中で、参考作品・参考図書を紹介します。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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授業で取り上げる映像作品について、感想・意見を求めます。積極的に発言してください。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】
イントロダクション
【第2回】
写真の時代1――写真の発明と肖像画家の失職
【第3回】
写真の時代2――見知らぬ風景を求めて
【第4回】
写真の時代3――芸術写真と報道写真
【第5回】
写真の時代4――佐渡の野次馬写真家・近藤富男の場合
【第6回】
写真の時代5――「フォト・ジャーナリズム」の成立
【第7回】
写真の時代6――戦争と写真
【第8回】
写真の時代7――映像の自立と写真作家の誕生
【第9回】
映像の力1――映像の世紀の始まり
【第10回】
映像の力2――ヒトラーの時代
【第11回】
映像の力3――映画スターからテレビスターへ
【第12回】
映像の力4――テレビ政治
【第13回】
映像の力5――9・11の映像記録・映像表現の意味
【第14回】
映像の力6――時代を超える記録(アウグスト・ザンダー「20世紀人」ほか)
【第15回】
まとめと試験
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