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授業の内容(Course Description) |
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日本語は時代とともに変化してきました。日本には古来より話し言葉は意思の伝達のためにあったと思われます。書き言葉はまだありませんでした。そこに4世紀ごろお隣中国で生まれた漢字が入ってきました。(因みに中国では紀元前1400年ごろ、表意文字として既に生まれていたのです。)漢字が書き言葉の基本となりましたが、元々語源が違った言葉の融合は困難を極めました。(このあたりのことは日本文化学科の皆さんには釈迦に説法でしょうが)そこで平仮名が発明されました。平仮名の発明により、日本の文化は飛躍的に発展を遂げます。 平安、鎌倉、室町、江戸までの約1000年は所謂今の教科書流に云えば古典の時代。明治維新は政体の変革とともに言葉の世界も大きく変わり、さらに先の大戦以降外来語、そしてテレビ時代を迎え流行語、略語、新語と入り乱れた時代に私たちは生きています。 この中で私たちはきちんとした日本語表現は何か?そしてそれを表現するにはどうすればいいかを皆さんと一緒に学んでいく。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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現段階での標準の日本語による話し言葉、書き言葉の両方での表現がきちんとできるまで。もちろん日本語表現IIも含めた通年での到達目標である。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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出席、ルーチン授業での評価が80点。15回目の作文、それを話し言葉で説明する20点。 トータル100点満点。90点以上評価S、80~89点A、70~79点B、60~69点C 59点以下は原則単位はあげられない。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト『日本語練習帳』大野 晋著 岩波新書735円ほか その他はそのつど紹介する
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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日常会話、日常の書き言葉の奥の深さを、と先人たちの血のにじむような努力の上に言葉がなりたっていることの一端でも触れて、わかってほしい。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 自己紹介(平林)2分、生徒一人あたり、1分30秒、紹介の後紹介言葉についての全員によるディベート 今後1年間の授業の方向性を決める 【第2回】 日本語の歴史① 【第3回】 日本語の歴史② 【第4回】 古典を読む 清少納言「枕草子」 【第5回】 古典をよむ 伊勢物語 【第6回】 日本語の文法① 【第7回】 日本語の文法② 【第8回】 ブレークタイム 三島由紀夫「潮騒」を読む 【第9回】 テキスト「日本語の練習帳」I単語に敏感に 【第10回】 テキスト「日本語の練習帳」II文法なんか嫌い―役に立つのか 【第11回】 テキスト「日本語の練習帳」III二つの心得 【第12回】 テキスト「日本語の練習帳」IV文章の骨格」① 【第13回】 テキスト「日本語の練習帳」IV文章の骨格」② 【第14回】 テキスト「日本語の練習帳」V敬語の基本 【第15回】 テーマを決めての小論文(書き言葉)同じテーマを話し言葉で発表する
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