Web Syllabus(講義概要)

平成22年度

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レジャー産業論 倉品 康夫
選択必修  2単位
【観光経営】 10-1-1500-1734-02

1. 授業の内容(Course Description)
 「安・近・短」、「利用の平準化」(分散・脱集中)、「多様化」、「グローバリズムとローカリズム」等をキーワードに以下の課題を検討します。
 【課題1】
 地域の振興や再活性化の方策を考えるとき、地域産業としてのレジャー産業の自立的発展、持続可能性、復興・再生、地域社会貢献といった課題について検討する。
 【課題2】
 レジャーに関する商品を取り巻く諸問題とレジャーに関連する産業のトピック(論題)の考察を通じて、レジャー産業の理解を深める。
 【課題3】
 自然体験的レジャー産業について可能なら、一部フィールドワークを加味して理解する。
 【課題4】
 健康を提供するレジャー産業 について健康と環境を結びつけた理念による産業の在り方を検討する。
 【課題5】
 指定管理者の動向について官民パートナーシップについて検討する。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 ・レジャー産業の「安・近・短」というレジャー社会現象への処方について「デフレ」等の言葉も使って賛否を含め自分流の考えをもつことができる。
 ・レジャー施設等の「利用の平準化」について事例と自分流の対応策と経済効果について述べることができる。
 ・レジャー産業の消費者の「多様化」への対応として迫られる変容について俯瞰的に述べることができる。
 ・グローバリズムの対抗文化としてのレジャー産業のローカリズム的在り方、必要性について述べることができる。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 GPA的100点満点評価.毎回のリアクションペーパーの記入に基づいて4段階で評価し、この累積15回の講義として、4×15回は60点になります。
 その他の40点は【質問力、発言力、整理構造化力、活動力、発表力、環境改善力等】貢献度(20点)及びレポート(20点)です。授業に貢献しないと90点以上になりません。
 ※貢献度とは
 ・非常に的確な質問・クリティカル等を行い授業の改善に貢献する。
 ・授業の進行に寄与する。
 ・うるさい学生を注意して、授業の雰囲気を改善する.(本当に助かりました)等々
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 松原隆一郎(2009)『経済学の名著30』 (ちくま新書) 筑摩書房
 原田宗彦 (2003)『スポーツ産業論入門』第3版、杏林書院
 水野由多加(2004)『統合広告論―実践秩序へのアプローチ』ミネルヴァ書房
 松原隆一郎(1993)『豊かさの文化経済学』丸善
 多辺田政弘(1990)『コモンズの経済学』学陽書房
 大平健(1990)『豊かさの精神病理』(岩波新書) 岩波書店
 前林清和(2009)『Win‐Winの社会をめざして 社会貢献の多面的考察』晃洋書房
 森田浩之(2009)『メディアスポーツ解体』(NHKブックス)日本放送出版協会
 福田和也(2006)『大丈夫な日本』(文春新書)文芸春秋
 財団法人日本生産性本部(2009)『レジャー白書2009~不況下のレジャー・フロンティア~』
 講義内で適宜、指示し、また、下記、帝京レジャー産業論ホームページにも掲載いたします。
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 【授業方法】「つまらない授業」にしないために常に「皆さんのご意見」《感想》、《意見》、《質問》、《クリティカル》等の発言が求められます.また【リアクション・ペーパー-以下RPと略す-】にも書きます。
 RPには毎回小テスト(あるいは小レポート)が付きます.メールでのやり取りも重視します。
 RPのやりとりに応じて「知らないこと」を「調べて」講義をするという自転車操業的展開(※注)になり、授業計画が変更される場合があります。※注:羅生門的アプローチといいます。
 メールで相互の情報のやりとりを重視いたします.最終的にレポート提出.課題も出しますし、レポート、論文等のアウトラインに対するコメントもいたします。また、成績評価をする際、メールアドレスから受信記録を検索して「やりとり」の履歴を参照いたします.経験的にメールを積極的に返信をしてこなかった、受信制限設定等をしていて課題を受け取らなかった等の人は不可の場合が多いようです。
 HPから事前質問を受け付けます。帝京レジャー産業論;http://sites.google.com/site/leisureindustrytky/
 《授業方法・授業方針》
 「書く・聞く・考える時間」のメリハリをつけます。
 結論・結果より過程を評価します。
 どんな質問にも答えるよう努力いたします。
 「もう一度説明してください」、「そこのところ詳しくお願いします」、「どこが違うかわからないのですが」、「どういう意味ですか」、「ここのところがわからないのです」、「その違いがわかりません」、「何に気をつけたらいいのでしょうか」、「スライドが見えません」、「よく聞こえません」
 《レジャー産業論関連科目》
 関連基礎科目:余暇論春期(レジャーに関するファンダメンタルな部分の分析をします)
 関連実践科目:野外方法実習夏季集中(キャンプ用具用品論に言及します)
 関連発展科目:障害者スポーツ論秋期(ユニバーサル化とレジャー産業について言及します)
6.
授業の計画(Course Syllabus)
 トピック(論題)・社会現象を検討しつつ、レジャー産業にアプローチします。
【第1回】
 プロスポーツとレジャー産業《プロスポーツが扶養できる施設・従業員・似非アマチュア》
【第2回】
 メディア産業《かくれた権力》
【第3回】
 野外施設《ゴルフ場・スキー場のゆくえ》
【第4回】
 ロードサイド産業《道の駅・お土産・無人販売・オートキャンプ場・民宿・B&B》
【第5回】
 歓楽系・社会病理系レジャー産業《スナック・癒し系・宝くじ・パチンコ・公営ギャンブル等》
【第6回】
 遊園地《「きぐるみの里」に勝つための方策はあるか》
【第7回】
 イベント産業《レジャー産業としてのイベント・博覧会系・町村興し系》
【第8回】
 自然体験・環境系レジャー産業《ナチュラリストの帽子とベスト・自然保護保全関連産業》
【第9回】
 レジャー産業と指定管理者制度《指定管理者制度の現状とレジャー・スポーツ施設のあり方》
【第10回】
 スポーツレジャー用具用品《神田神保町の奇跡・新潟のスポーツ用品産業》
【第11回】
 レジャー産業としての自動車産業《米国でRVとはキャンピングカー》
【第12回】
 レジャー施設と従業員教育《Show your life-style!》
【第13回】
 レジャー産業従業員論《クレーマー対応・危機管理》
【第14回】
 レジャー産業の広報のあり方《口コミ・IT・旅番組》
【第15回】
 レジャー産業と政治《社会を揺り動かすレジャー産業・展望》
 ※授業のリアクション・理解度等から授業計画が変更される場合があります。
 以上