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授業の内容(Course Description) |
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最近、メディア(新聞・雑誌)でも話題として取り挙げられることの多くなった「メンター/メンタリング/メンターシップ」(Mentor/Mentoring/Mentorship)なる“関係性”に焦点を当て、それはどういう関係性なのか? それを問題とすることによって、われわれ人間のどのようなことが新たに理解可能となってくるのか? ほかの“親密な関係性”(Close Relationships)、たとえば、親子関係や恋愛関係と、どこがどのようにちがうのか?といった問題群を、関連の先行研究を参照しながら、考察してみたい。 ところで「メンター」って、一言で言えば、いわゆる“恩師/恩人”のことです。「このひと(との出会い)なしには、今の自分は在り得ない/考えられない」「そのひとが関わってくれて/受けとめてくれて/導いてくれたからこそ、自分は今、こうなっている/これをしている」っていうふうに思える、親や兄弟以外の、年長他者のことです。人生の途上でそういうひとに巡り合えたら、どんなにうれしく、しあわせなことだろう! でもひるがえって、そのひとは、子どもでもなく親戚すじの人間でもない、まったく“赤(あか)の他人”の私に、どうしてそのような関わりをし(てくれ)たのだろうか? メンター/メンターシップへの興味関心はここに在ります。そして、社会心理学/産業・組織心理学/生涯発達心理学/社会学/文化人類学が熱く交叉しあう、ホットな研究イシューのひとつです。 このあたりの情況をも“楽しみ”つつ、このホット・ディスカッションの輪の中へと参加してみよう!と念いますっ。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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1年次の『ライフデザイン演習』や2年次の『心理学基礎文献研究』で“ありがち”な「いまいち“燃えられない”/“熱くなれない”」事態を脱却/変革して、授業そのものを楽しむ!ことです(笑)。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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互いの意見(感じたこと/思ったこと/考えたこと)を開示しあい、クラス全体で討論・討議することが“命”ですから、欠席が4回以上あった場合は評価が入らないものとし、3回の遅刻・早退は欠席1回に相当する、との“約束”で授業を進めましょう。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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まず、教師が、「メンター/メンターシップ概説」的に、“問題の核”を講義します。次いで、(「テキスト」や「文献」を通してよりも、観ればワカル)「映画」を“体系的”に供覧/上映してゆくことをします。それらの「映画」(に描かれている世界)が“テキスト”となって、各人の思ったこと/考えたことを表出、討論・討議していきます。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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以上のように「春期の授業」は展開されてゆく(予定です)ので、「映画」の上映時間の関係から、授業が(5限を超えて)6限に“食い込む”こととなります。このことを十分に承知/了解/了承のうえで、本授業の履修を決めて下さい。 あ…、われわれは、時に、「恩人すら殺す」こともあるワケで、『南の「心理学特殊実験演習」』を選択された諸君には、本授業の選択をもすすめますっ!
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授業の計画(Course Syllabus) |
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以下のように計画してますが、履修された学生諸君の実情と興味・関心に即応させて、変わる/変えることもあります。ちなみに、以下は、あくまでも“目安”です。 【第1回】・【第2回】 ガイダンス/オリエンテーション 【第3回】・【第4回】 『ベストキッド』を事例として 【第5回】・【第6回】 『顔のない天使』を事例として 【第7回】・【第8回】 『いまを生きる』を事例として 【第9回】・【第10回】 『卒業の朝』を事例として 【第11回】・【第12回】 『グッドウィルハンティング』を事例として 【第13回】・【第14回】 『序の舞』を事例として 【第15回】 総括、そして、「夏休み中」へのリマークス!
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