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授業の内容(Course Description) |
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<中国近世社会の対外関係> 言語や風習を異にする地域社会に対する歴史的理解は、自らの社会を再認識するためにも重要なことでありますが、国境の垣根がますます低くなり、異文化交流と共生が日常的なものとして現出しつつある今日においては、より直接的な必要性が生じています。とりわけ近隣の国々に対する深い理解と共感は丁寧に培っていかなければならないものでしょう。 中国はヨーロッパに匹敵する空間規模を持ちながら、ひとまとまりの帝国として悠久の歴史時間を持続させた希有な存在であります。本講義では中国の明清時代を対象にその対外関係を考察します。この時代は鎖国体制をとっていたにもかかわらず、欧州の大航海時代とも重なり、西洋人の中国への来訪が見られるようになります。明清帝国と欧州との関係、海外交易、文化伝播、軍事的影響などの実態について、キリスト教宣教師とのかかわりから考えていきたいと思います。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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明清史における歴史的語彙を理解する。 明清史を対外的視点から把握する。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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学期末試験の成績及び授業中に指示する課題、小テストの成績を加味して評価する。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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プリント資料を配布する。 参考文献は授業中に適宜指示する。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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プリント資料は当該時間内にしか配布しません。欠席する場合などは友人に確保を頼んでおくこと。また、学期末試験にも必要となりますから、きちんと保管して授業に携帯すること。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 問題の所在 【第2回】 明朝の対外政策 【第3回】 明朝と宣教師(1) 【第4回】 明朝と宣教師(2) 【第5回】 明朝における文化摩擦 【第6回】 満州族の興起 【第7回】 明清交代期 【第8回】 南明とキリスト教 【第9回】 清朝の文化政策 【第10回】 キリスト教宣教師の活動 【第11回】 宮廷官僚とキリスト教 【第12回】 儒教、仏教、回教 【第13回】 清初における天文官の問題 【第14回】 キリスト教の内地布教 【第15回】 まとめ
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