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授業の内容(Course Description) |
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海外に旅行して誰もがまず体験することは、それぞれの国の通貨が異なり、円をその国の通貨に替えなければいけないという現実である。また、毎日のように、新聞・テレビ等で、円高とか円安、米国の経常収支の赤字、あるいは中国の人民元の為替相場切り上げの可能性、というようなことが報じられている。さらに2008年後半からの「100年に一度の危機」といわれる世界的な金融危機が発生し、世界同時不況が身近な問題としても懸念されている。 この授業の内容は、まず学生諸君がそういった問題に関心を持ち、かつそれぞれの具体的現象の背景にある仕組みとか理論について学び、さらに国際金融の視点から世界経済を見る「ものさし」を持つようになることである。 そのために、これまで銀行、メーカーで海外駐在含め海外ビジネスに永年たずさわってきた私自身の経験を生かすことができれば幸いと考えている。 前期である「日本と国際金融 I」(国際金融論 I )では、国際金融のおおまかな仕組みを中心に講義する。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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国際金融を身近なものとして理解できるように、金融の初歩的理解から、サブプライムローン問題に端を発した米国発金融危機さらに世界的同時不況などを国際金融面から理解できるように勉強する。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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期末試験により評価。試験は論述する形式が中心で、テキスト、ノート、配布資料、参考書の持込可とする。出席状況も評価の参考にする。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト『身近な国際金融論』堀口正明著、DTP出版(紀伊国屋帝京大学ブックセンターで販売) ほか随時時事に合わせた補足資料など用いる。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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学生諸君の熱心な受講と質問を期待する。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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以下のような授業の計画に沿って講義を行う。適宜、トピックスとして、国際金融に関連する時事問題(昨年:排出権取引、イスラム金融、政府系ファンド、サブプライム問題等)をも題材に取り上げるので予定変更ありうる。。 【第1回】 オリエンテーション 【第2回】 国際金融とは 【第3回】 国際資金フロー 【第4回】 国際金融市場 【第5回】 国際資本市場 【第6回】 機関投資家、ヘッジファンド、政府系ファンド 【第7回】 プロジェクトファイナンス 【第8回】 直接投資(概論、先進国向け) 【第9回】 直接投資(途上国向け、日本企業の動向) 【第10回】 公的資金(経済協力、援助) 【第11回】 日本の経済協力 【第12回】 輸出投資支援 【第13回】 資源開発支援 【第14回】 ITと国際金融 【第15回】 世界経済潮流、まとめ/補論
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