Web Syllabus(講義概要)

平成22年度

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統計学総論 II 大林 千一
選択  2単位
【経済】 10-1-1110-0672-14A

1. 授業の内容(Course Description)
 経済の実証的な分析に、また企業や国・地方公共団体の活動に、現実の経済・社会の諸側面を客観的・数量的に描き出す統計データの利用は欠かせないものとなっている。これらの統計データがどのような考え方でどのように作られているのか、どのようなデータの分析の仕方があるのか、データの利用に際して注意すべきことは何かといった事柄は、統計データを活用していくための基本である。
 この講義では、国・地方公共団体、民間機関などが作成・提供している様々な統計データを実際に使う場合に理解しておくべき基礎的な事柄を学ぶ。その際、実際に公表されている統計を多く取り上げながら、それらの点について解説していきたい。
 秋学期では、まず、統計を作成するために数多く実施されている統計調査について、その方法を学ぶ。統計調査は標本調査として実施されるものが大多数であるが、その際、春学期で学んだ標本を基にした推測の方法が応用される。秋学期の後半には、経済の分野で多用される主要な社会・経済統計を、実際の結果を引用・分析しながら概観する。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 社会経済統計の作成方法を知るとともに、各種分野の社会経済統計にどのようなものがあるのか、またどのような視点から分析を行うべきかを、実際のデータの観察・分析を通じて理解することが目標である。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 課題への取り組み状況、出席状況、試験結果の総合評価による。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 プリントを配付する。参考書は、授業の中で随時紹介する。
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 各回の講義内容を着実に理解していかないと次の授業内容が分からなくなるので、欠席しないようにすること。平方根を求めることのできる電卓を、毎回、必ず持参するようにすること。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 講義の内容・計画、統計学総論Iの復習
【第2回】
 社会・経済統計の作成と統計調査(1)社会・経済統計の諸類型
【第3回】
 社会・経済統計の作成と統計調査(2)社会・経済統計の諸要素、統計分類、政府統計制度
【第4回】
 統計調査とその方法(1)標本調査における標本抽出と標本による推定
【第5回】
 統計調査とその方法(2)標本誤差、標本規模の決定、標本抽出の諸方法
【第6回】
 統計調査とその方法(3)実地調査の方法
【第7回】
 統計調査とその方法(4)統計における誤差、統計調査を巡る環境
【第8回】
 社会・経済統計(1)人口・世帯統計
【第9回】
 社会・経済統計(2)家計統計、労働統計
【第10回】
 社会・経済統計(3)物価の統計と経済統計における指数
【第11回】
 社会・経済統計(4)産業統計、企業統計
【第12回】
 社会・経済統計(5)国民経済計算
【第13回】
 社会・経済統計(6)国民経済計算(続き)、産業連関表
【第14回】
 社会・経済統計(7)景気統計、財政統計、貿易統計など
【第15回】
 まとめ