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授業の内容(Course Description) |
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金融論は応用経済学の一分野であり、経済社会のしくみの金融的側面を解明することが主要な対象である。すなわち、「モノ」の流れに対応する「カネ」の流れを明らかにする経済学といえよう。そのため、本講義の特色は、経済社会と金融システムとの具体的な関係を重視し、経済的観点から客観的に整理・分析し、金融システムの現実的構造を明らかにすることをねらいとする。 まず、日本の金融 I(金融論 I )では、金融論そのものを理解する準備段階である。金融システムの全体的な構造、それを構成する諸要因、それらの歴史的変化や制度的実体、その機能など金融に関する基本的な知識を制度的な特徴と結びつけながら、説明していく。 理解を容易にするために、図解・計算例、さらには日々の新聞記事やテレビなどのマス・コミの話題も活用しながら、講義をすすめる予定である。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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金融論の基本的知識について経済学との関連で理解することをねらいとする
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成績評価方法(Grading Policy) |
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期末テスト、出席などの平常点による総合評価
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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参考文献。全国銀行協会金融調査部(編)『図説・わが国の銀行』(財形詳報社、最新版)
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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秋期講義(日本の金融Ⅱ)を前提として講義するため、両方を履修することが望ましい。また、用語や枠組みを一歩一歩積み上げていくために出来れば継続的に出席して欲しい。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 はじめに(講義内容の紹介) 【第2回】 市場とは何か(商品と貨幣の関連) 【第3回】 貨幣とは何か(貨幣の種類と貨幣の諸機能) 【第4回】 資本とは何か(資本の種類とその歴史的構造―貨幣取扱資本・高利貸資本・銀行資本・証券取扱資本 【第5回】 利益とは何か(資本概念の2要因・時間と空間、利潤と利子と利得) 【第6回】 金融システムとは何か(1)(中央銀行の通貨供給・家計と企業と政府間の資金フロー) 【第7回】 金融システムとは何か(2)(銀行の役割・資金仲介と資産変換と情報の問題) 【第8回】 信用制度とは何か(1)(商業信用=企業間信用、商業手形について) 【第9回】 信用制度とは何か(2)(銀行信用・信用創造・銀行資本の行動と銀行利潤) 【第10回】 信用制度とは何か(3)(資本集中・株式会社と信用制度) 【第11回】 信用制度とは何か(4)(擬制資本信用―株式・社債・国債・土地・のれん) 【第12回】 資金の性格とは何か(企業の資金調達のあり方について) 【第13回】 資金の循環とは何か(実物市場・金融市場・証券市場の関係構造) 【第14回】 まとめ(1) 【第15回】 まとめ(2)
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