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授業の内容(Course Description) |
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(1)日本銀行、国際決済銀行(BIS)銀行監督委員会、金融取引所、都銀、米系投資銀行在籍中の経験などを学生諸兄と共有するよう、実務的な金融論を展開します。 (2)その過程において、わが国の金融制度、金融機関の特徴、課題等を明らかにするとともに、金融に関する基礎的な理解力を涵養します。 (3)同時に、近年における「百年に一度と言われる金融・経済危機」の背景、課題克服への方途などを新聞雑誌等を使いながら、出来るだけ平易に説明することにより、金融に関する現代的な視点が身につくよう指導します。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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実務的な金融論を展開していく過程で、「金融は、専門家でなくては理解できない」という一般的な「思い込み」を出来るだけ少なくして行くとともに、これだけは理解して欲しいという「金融に関する基本的な事項」を習得することにより、金融紙や雑誌を興味を持って読めるようになることを目標にします。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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平常点(70%):出席確認を励行するとともに、必要に応じ関連事項に関するレポートの提出を求めます。 試 験(30%):期末に、授業にきちんと出席していれば回答できるような問題を中心にテストを実施します。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキストはとくに指定せず、毎回作成のレジュメ(プリント)を使用し、講義します。 参考文献: 湯本雅士 『基礎から学ぶ金融・財政』 東洋経済新報社 同上 『基礎から学ぶ日本経済』 東洋経済新報社 池尾和人 『入門金融論』 ダイヤモンド社 小林正宏 『世界金融危機はなぜ起こったか』 東洋経済新報社 大類雄司 塩谷隆英 『経済再生の条件』 岩波書店 ほか
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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経験的な金融論を講義しますので、あまり難しく考えずに「食わず嫌い」を避け、積極的な参加意識をもって参加して欲しい。そして「限りある時間」を是非とも無駄にしないために、出席、静聴、質問に全エネルギーを集中して欲しい。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 イントロダクション 「金融とは何か? 金融システムとは? 金融市場とは?」 【第2回】 金融全般に関する設問 「金融全般に関する設問」と「回答」 【第3回】 金融の基本シリーズ(1)「わが国の金融・資本市場」と「主要金融商品」 【第4回】 金融の基本シリーズ(2)「わが国金融市場の参加者」と「金融機関の特徴」 【第5回】 金融の基本シリーズ(3)「わが国の資金循環」と「流れの変化」 【第6回】 金融の基本シリーズ(4)「中央銀行制度」と「日本銀行の機能と政策」 【第7回】 金融の基本シリーズ(5)「戦後の日本経済:復興、高度成長、安定成長、国際化、バブルの生成と崩壊」 【第8回】 復習と参考文献紹介 「金融は産業の血液」(金融を正しく理解するために) 【第9回】 戦後の日本金融(1) 「戦後日本金融の特徴:銀行中心の間接金融と押し寄せる変化の波」 【第10回】 戦後の日本金融(2) 「戦後復興期および高度成長期の金融:傾斜生産方式、重要度の高い企業金融」 【第11回】 戦後の日本金融(3) 「安定成長下の金融:二つのコクサイ化、金融自由化」 【第12回】 戦後の日本金融(4) 「押し寄せる国際調整の波:円ドル委員会、プラザ合意」 【第13回】 戦後の日本金融(5) 「バブル経済の崩壊」と「相次ぐ金融破綻・金融再編」 【第14回】 復習と第2回設問再実施 「わが国の金融システム、市場経済一般に関する復習」と「設問再実施」 【第15回】 金融全般に関する総復習と期末テスト
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