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授業の内容(Course Description) |
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民法は、私たちの私的生活関係を規律する私法の一般法で、全体で1,000条以上もある基本法です。民法概論 Bでは、民法概論Aの既習者を対象として、引き続き民法総則を解説し、その後の民法関連科目を履修するための基礎を学びます。 具体的には、代理からスタートし、次いで、消費者契約を取り上げて、契約の成立、有効性・拘束力、契約の無効取消し・解除解約について民法の原則がどのように適用され、どのように修正されているかを解説し(債権法への入門)、そして、民法総則に戻って、条件・期限、時効について解説し、最後に権利の客体としての「物」を取り上げて、物権法につなげていくこととしています。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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民法概論は、民法関連科目を履修するための基礎・出発点となるものであることから、法学部で法を学ぶ者に必要な共通教養を習得することを目標とします。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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期末試験を中心に、授業内の小テスト、出席状況などの平常点を勘案して、総合的に評価します。期末試験のウエイトが60%、小テストが20%、出席状況等が20%。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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講義概要をまとめたプリントを事前に配布し、また、必要に応じて参考資料を用意することにしています。 特に教科書は指定しませんが、内田貴『民法 I 総則・物権総論(第4版)』(東京大学出版会)は、分かりやすさを重視した教科書で、有用です。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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民法概論は、これに続く物権法、債権法の基礎となるだけでなく、法学の基本となるものであり、しっかりと勉強してもらいたい。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 イントロダクション(授業の計画や成績評価など)、民法概論Aのまとめ 【第2回】 代理(代理の意義、代理権の発生原因・範囲) 【第3回】 代理(代理行為、代理権の濫用、無権代理) 【第4回】 代理(表見代理) 【第5回】 代理のまとめと小テスト 【第6回】 消費者契約(消費者取引の特性、消費者契約の締結) 【第7回】 消費者契約の有効性(契約内容の有効性) 【第8回】 消費者契約の拘束力(同時履行の抗弁、危険負担など) 【第9回】 消費者契約の拘束力からの解放(無効・取消し、契約解除) 【第10回】 法律行為、小テスト 【第11回】 条件・期限・期間、消滅時効・除斥期間 【第12回】 物権法への入門(権利の客体としての「物」) 【第13回】 物権法への入門(所有権と占有、物権的請求権) 【第14回】 物権法への入門(物権の変動、取得時効) 【第15回】 まとめと試験
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