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授業の内容(Course Description) |
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国際関係論という領域においてこれまで行われてきた研究の歴史や、提起されてきた仮説や理論について考察する。国際関係は多岐にわたるので多面的角度からみていくことが必要とされており、国際経済、国際機構論など隣接し関連する多くの部分にも視野を広げる。こういうなかで、最近のとくに大きな出来事であった米国同時多発テロやイラク戦争を振り返り、イラク危機への対応の検証や、国際社会への教訓についても考察を試みる。また、理解の重要性が増しているとされながらわが国一般からはややもすると依然縁遠いうらみのあるイスラム圏に関し、年間の授業を通してその歴史や動きについて意識的に取り上げる。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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大学を卒業後実社会のいかなる分野に進んでいくにせよ、国際関係と係わりなしに済ますことが許されることは考えられない。まず国際関係に係わる基本的知識を身につけたい。同時にそういう知識もさることながら、国際関係論の大枠を押さえ国際関係において生起する事象を理論により分析する姿勢、意識を身につけるようにしたい。もって国際社会を観る上でのより豊かな観察力を養い、卒業後も自らそれぞれの見解をもて、課題にも取り組んでいけるようにしたく、そのための基礎を学ぶ。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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出席を最も重視する。基本部分の理解について試験や、小テストの実施も検討する。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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「グローバル社会の国際関係論」(大矢根聡、山田高敬編著:有斐閣コンパクト)を基本テキストとする。その他の文献、資料などは授業のなかで提示する。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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学問としての国際関係論は、日ごとに複雑さを増す国際社会を対象とするが故に考察は多岐にわたり、かつ時としてかなり学究的と映ることもあると思われる。具体的な事例も織り交ぜつつ履修学生と共に歩む精神で進めていきたい。履修学生による出席と特段の頑張りを願っている。毎回の授業内容は進行により変わることがあり、変わる場合はその都度説明するので常時フォローするようお願いする。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 国際組織(国際レジーム)からみた国際関係(国際連盟と国際連合)(1) 【第2回】 国際組織からみた国際関係(国際連合憲章)(2) 【第3回】 国際組織からみた国際関係(3) 【第4回】 国際組織(国連専門機関、その他国際機関) 【第5回】 国際政治経済 【第6回】 石油危機とオイルマネー 【第7回】 第三世界と南北問題、経済開発論 【第8回】 地域主義の抬頭(地域経済統合、地域間FTA) 【第9回】 人口、食糧、資源問題と国際関係 【第10回】 国境を越える問題(地球環境)と国際関係 【第11回】 国境を越える問題(人口移動、難民、人権)と国際関係 【第12回】 国境を越える問題(情報化)と国際関係 【第13回】 人間の安全保障 【第14回】 文明間の対話、理解の促進 【第15回】 国際関係と日本
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