Web Syllabus(講義概要)

平成23年度

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画像幾何学基礎(Basic Image Processing and Geometry) 芳谷 直治
1年 前期 専門基礎分野選必 2単位
【航空・前】 11-1-0247

1.
授業目標
コンピュータ、ディジタルカメラ・ビデオ、画像処理・解析ソフトウェアなどの普及により、画像処理技術や画像幾何学は身近な技術になりました。画像処理とは、画像の明るさ、コントラスト、鮮明さ、色合い、などの変換や特徴抽出を意味し、画像幾何学とは、輪郭線や特定形状等を抽出したり、あるいは拡大・縮小、回転などの幾何学的変換を施したりすることを意味します。この授業では、ディジタルデータの表現と各種演算、および画像処理と画像幾何学の基本原理を理解することを目標とします。
2.
授業概要
画像のディジタル化(アナログ−ディジタル変換含む)、ディジタルデータの表現と演算、ディジタル画像データの構造、種々の画像処理や画像の幾何学的変換の原理、画像データの圧縮、について学びます。黒板による授業が中心ですが,CL教室(コンピュータ・ラボ)でのコンピュータ実習も行ないます。
3.
準備学習
ほぼ毎回の授業中に、復習に役立つ問題を出すので、その答案を必ず提出してください。
また、次回の授業予定を知らせるので、次回授業までに教科書の該当部分に目を通し、わからない語句はできるだけ調べて、授業に臨んでください。
4.
授業計画
【第1回】ディジタル画像処理とは(目的,特徴,利用分野)
【第2回】画像のディジタル化--標本化と量子化
【第3回】2進数、8進数、16進数の表現法。10進数とこれらとの相互変換、
【第4回】カラー画像のしくみ(1)--RGB3原色,CMYK色,マンセル表色系,色度図ディジタル画像のデータ構造とデータ量、
【第5回】カラー画像のしくみ(2)--カラー画像のディジタル化,データ構造とデータ量
(フルカラー,ディープカラー,インデックス方式)
【第6回】画像のフィルタ処理(1):移動平均,加重平均,メディアンフィルタ,線形フィルタリングの一般式
【第7回】画像のフィルタ処理(2):エッジ抽出の各種フィルタ,鮮明化フィルタ
【第8回】画像の明るさ変換:濃度ヒストグラム,トーンカーブ
【第9回】印刷のための画像処理:ハーフトーン,ディザ法,誤差拡散法、
【第10回】画像の幾何学的変換:アフィン(線形)変換(縮小・拡大、平行移動、回転)、
【第11回】コンピュータ実習(1):一般画像処理
【第12回】コンピュータ実習(2):画像の幾何学的変換,特殊処理
【第13回】画像のデータ圧縮(1):RLE圧縮、Huffman符号化
【第14回】画像のデータ圧縮(2):JPEG圧縮
【第15回】期末試験,まとめ
5.
成績評価の方法、基準
教室での授業では適宜問題を出し、受講者はその答案を、授業への質問や要望とともに提出します。問題の解答や質問への答は、次の授業で説明するとともに、受講者の反応や理解度を把握して、授業を進めます。
成績の評価では期末試験に重点をおくとともに、授業中に出した問題の答案内容や実習レポート内容を加味します。
6.
使用テキスト及び使用教材
教科書:山田 宏尚(著)「図解でわかるはじめての画像処理」 (技術評論社)
コンピュータ実習ソフト:「Dibas32」,「IrfanView」(ともにフリーソフトで,CL教室にインストール済)
7.
その他
画像処理・画像幾何学は、情報化時代に不可欠の技術です。この授業で基礎を身につけましょう。