Web Syllabus(講義概要)

平成23年度

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ヒューマンファクター(Human Factor) 髙谷 哲
3年 前期 専門科目選必 2単位
【ヒューマン・前】 11-1-0516

1.
授業目標
 人間的要素を対象とするヒューマンファクター(以下、HFと略称します)は、安心・安全のみならす、研究から技術開発・商品化・製造・販売提供の一連のサイクルに大きく関わっています。
 当講座では、その関わりの多様性を、いくつかの切り口から検証し、理解を深掘りするとともに、それぞれの切り口分野でHFを活用する能力を高めることを目標とします。
2.
授業概要
 ヒューマンファクター(以下、HFと略称します)は、安心・安全の分野でヒューマンエラー等の原因になる等、ネガティブな側面も有していますが、逆に、安心・安全の確保のためには、不可避で重要なテーマです。
 他方、商品開発・組織活性化・マーケティング、お客様の満足度等の成功にとっても、不可欠で大変重要な要因ともなり、ポジティブな側面も有しています。
 当講座では、これらHFの多面性を5部門に分けて取上げ分析検討し、理解を深め、自らの実務上でも「一人称」で活用できる能力の向上に資することとします。
3.
準備学習
 毎回、次回に向けて準備学習をしておくべきテーマ・課題、及び、参考図書・資料を周知しますので、予習を行い、受講時への関心を高めてください。
 毎回、講義の初めに、前回の重要ポイントについて復習します。反復学習により、理解を深めてください。
4.
授業計画
【第1回】 ヒューマンファクター(以下、HFと略称します)概論
        HFとは(歴史等)。HFの多様性(ダイバーシティ)。HFと「情報」の関わり。
      第1部 安心・安全とHF
【第2回】   …… 事故(リスク)とヒューマンエラーの実態。
【第3回】   …… 事故(リスク)の原因分析。事故対策(その1.機器と人間のインターフェース等)。
【第4回】   …… 事故対策(その2.組織対応等)。損害の代替化。トラブルシューティング。
      第2部 研究から商品化(MOT)とHF
【第5回】   …… 将来の産業構造と研究分野の選択。
【第6回】   …… インキュベーション(「死の谷」「ダーウインの海」等)。
【第7回】   …… 技術のマネージメントと知的財産権(IPR)。
           ◎ 前半チェックレポート課題周知。
【第8回】   …… ビジネスモデル(広義・狭義)の構築。 
      第3部 企業・組織のイノベーションとHF
【第9回】   …… グローバル化の必然性と求められる対応。     
【第10回】  …… 組織の活性化(HFを考慮した組織の構築)。 
           ◎ 前半チェックレポート提出。
【第11回】  …… 戦略・戦術の現実的構築。
      第4部 マーケティング(CRM)とHF
【第12回】  …… 「顧客」概念の変化と対応。  
           ◎ 期末レポート課題周知。
【第13回】  …… IT技術を活用したマーケティング
      第5部 企業の社会的責任(CSR)とHF
【第14回】  …… 変わる企業の存在意義と責任。
【第15回】  …… 企業の社会的責任への対応。  
           ◎ 期末レポート提出。
5.
成績評価の方法、基準
 2回のレポートの結果を、総合評価します。但し、ウエイトは、「期末レポート」を高くします。
 レポートでは、「理解」の程度と、「独自の論理立て」の程度とを、評価します。
6.
使用テキスト及び使用教材
 15回通しの特別な教科書は、使用しません。個々のテーマ毎の参考図書・資料は、その都度周知します。
 各テーマの要点を記したレジメを、各回作成し、配布します。
7.
その他
特にありません。