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授業目標 |
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本科目の木曜日は一般科学史とします。後期は、「現代の科学技術のあり方になってくる歴史」または「社会の中の科学」というテーマで、テキストを用いて講義をしていきます。 Science and Technology は「科学・技術」であって、日本語の「科学技術」という両者が合体したような語感を持つ英語はもともと無いのです。いまの現代人にお馴染みの、そして科学が社会の中で大きな存在となっているこうした科学技術のありかたに、どのようにしてなってきたのでしょうか。 太古には技術はあったが科学はなく、近代科学は17世紀頃に出現し、その後産業革命をへて19世紀後半からエンジニアが誕生しました。それを、俯瞰して理解していきましょう。
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授業概要 |
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人類の歴史を振り返ると太古の技術から、ギリシアの自然哲学、ローマの技術をへて、欧州中世の技術革新もあるが、近代科学は17世紀ごろに欧州で出現し、科学の専門化も起こり、産業革命をへて、18世紀末ごろからは高度な科学を知る技術者を養成するフランスのエコール・ポリテクニクができ、19世紀前半にイギリスに職工学校ができましたが、本格的にエンジニアが登場するのは19世紀後半です。その後国家とも科学技術は結びつき、20世紀には、社会における科学技術に関する問題が噴出しています。この歴史を理解します。
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3. |
準備学習 |
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前回のレジュメを読んで復習しておくこと。
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授業計画 |
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1.序論: 現代社会と科学・技術 2.古代の自然哲学(=自然科学の前身) 3.技術の始め 4.科学革命 5.中世の産業革命 6.近代科学とは何か 7.科学の制度化と専門職業化 8.産業革命の時代の科学と技術 9.アメリカ型大量生産システムの誕生 10.エンジニア:企業の中の科学者 11.国家と科学技術 12.科学論の展開 13.冷戦型科学技術研究システムの形成 14.科学技術に関する問題の噴出、科学技術社会論への道 15.テストと解説
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成績評価の方法、基準 |
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テスト(知識問題・論述式混合)の成績で評価します。
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使用テキスト及び使用教材 |
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中島秀人『社会の中の科学』放送大学教育振興会、2008年、2300円。是非購入してください。
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その他 |
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柔道整復学科の基礎分野科目です。 月曜日と木曜日の科学技術の歴史2は、内容が異なるので注意してください。
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