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授業の内容(Course Description) |
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私たちは物やサービスを買ったり提供されたり、逆に売ったり提供することを日常的に行っています。また、預貯金をし、住宅や自動車など価格の高いものを購入する時には足りない資金を借りて購入することもあります。企業も新たな事業展開を行うために設備を増やそうとする時に足りない資金を第3者から出して貰ったり借りたりすることがあります。この資金の貸し借りや資金の提供を受ける出資が金融です。 経済活動はカネを介して行われますから資金の貸し借りが円滑に行われないと経済活動に大きな影響が出て来ます。言わば金融は経済活動に欠かせない血液です。2008年9月以降世界を襲った金融危機は現在一応の終息状態にあるものの先進諸国の経済は依然として低迷しています。 金融危機がなぜ経済全般に影響をもたらすのか、身の回りで起こっている経済活動に金融がどのように関わっているのか、銀行、クレジットカード、生命保険業務などの金融業務の実務経験を伝えることを通して「金融は身近なもの」と理解することを学ぶ。 秋期の「日本の金融 II 」では日本の金融システムを理解することを目指す。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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新聞・雑誌などで報道されている経済情勢・企業活動・金融の背景を理解し、更にこうした問題について自ら考え、意見を述べる力をつける。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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原則5回の授業が終わる毎に理解度を確認のため授業内小テストを行います。授業出席で50%、小テストで50%の総合評価をします。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:なし 参考文献:全国銀行協会 編『日本の金融システム』 日本経済新聞社 編『ベーシック金融入門』第6版
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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金融の理解を深める経済概論や財政概論を履修することを勧めます。関連する文献を精読すること。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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新聞を読むことを心がけて下さい。大学図書館に行けば豊富に揃えられた各種新聞を読めます。日々新聞などで報道されている経済・金融ニュースが私たちの身近な生活に影響をもたらすのだという問題意識を高く持っていただきたい。金融は身近なもので、決して難しくありません。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 金融とは何か、金融のパターン、信用とリスク 【第2回】 経済と金融、資産と負債、現金と預金 【第3回】 銀行と決済機能、信用創造 【第4回】 日本の金融システム、専門金融機関制度 【第5回】 日本銀行の役割、金融政策、信用調節(公定歩合、公開市場操作、預金準備率) 【第6回】 金融機関の種類 【第7回】 民間金融機関(普通銀行、専門金融機関) 【第8回】 民間金融機関 (保険会社、証券会社) 【第9回】 公的金融機関(政府系金融機関) 【第10回】 銀行規制と監督 【第11回】 金融市場・資本市場(短期金融市場、外国為替市場、証券市場、金融先物市場) 【第12回】 国際金融 【第13回】 ITと金融、支払決済システム(現金、ATMネットワーク、小切手・手形、電子資金移動、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、電子マネー) 【第14回】 金融システムと近年の不良債権問題 【第15回】 補講とまとめ
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