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授業の内容(Course Description) |
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この授業では財政に関する基本的な仕組み、概念と歴史上のさまざまな思想を紹介することを通じて現実の財政政策についての評価ができるようになることを主たる目的とする。昨年度は租税政策論も担当していたのでこの財政政策論では租税に関する問題を避けて通ったが、今年度の財政政策論では公共投資、社会保障支出等の歳出の問題ばかりでなく、税収や公債収入等の歳入の問題も同じ程度に取り扱う。もちろん現実の財政政策として民主党政権の財政政策についての説明と評価も行う。この授業を履修するにあたって特別の基礎知識を必要とはしないが現実の財政政策に対して関心を持ち続ける意欲が必要である。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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財政のあり方に関する基本的な考え方を理解し、現実の財政政策にコメントできる能力を身につけること。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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授業時間中および15回目の授業時に行う試験で評価する。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキストは原則として使用しない。必要な資料は担当者がプリントして配布する。参考文献については適宜指示する。
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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授業時間中に行われる試験の答案は1週間後に採点して返却されるので、その成績に不満な諸君はレポートを書いて1か月以内に提出することが認められる。レポートも採点して返却されるが、レポートの方の成績が良いならばそちらの成績で評価される。 この授業で取り上げられる問題のテーマは新聞やテレビのニュースで取り上げられることが多いので新聞を読んだりテレビのニュースに関心を持ってほしい。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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とにかく授業に出席して静かに聞いてくれる学生諸君の履修を希望する。単位取得だけを目的とする学生諸君の履修は歓迎しない。授業は1年で完結するように計画されているので1年を通して履修されることを希望する。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 この授業に関するガイダンス 【第2回】 財政学の3つのタイプー英米系、ドイツ系、マルクス主義系 【第3回】 政府の仕事ー大きな政府と小さな政府(スウェーデン型、日本型、アメリカ型) 【第4回】 政府の意思と国民の意思ー公共選択論、投票のパラドックス 【第5回】 資源配分における問題ー公共財 【第6回】 資源配分における問題ー価値財 【第7回】 資源配分における問題ー不価値財 【第8回】 所得再分配をめぐる問題ー租税・社会保障による再分配 【第9回】 租税に関する概念 【第10回】 日本の所得税制度(1) 【第11回】 日本の所得税制度(2) 【第12回】 法人税をめぐる問題 【第13回】 国際課税をめぐる問題 【第14回】 民主党政権の財政政策 【第15回】 総括と春期の授業全体を範囲とした試験
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