Web Syllabus(講義概要)

平成23年度

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管理接客論B 中牟田 訓充
選択必修  2単位
【観光経営】 11-1-1130-0681-02

1. 授業の内容(Course Description)
 この授業では、従来の人間形成に必要な知育教育に重点を置いた講義を行うに留まらず、特に人が持つ知性と一体のものとして不可分な感性を重視し、授業を通じて未だ知らざる自分に向きあう。すなわち内に潜む自らの感性の掘り起こしを行わしめ、もってより豊かな人間性を育むことを主眼とするものである。
 実社会の様様な分野で、これから更に求められる他者への優しさや思いやりに根差した、温もりのある人間関係を積極的に構築し、健全なる価値観と一定の見識を備えた人間を育成すること。すなわちホスピタリティを授業の重要なキーワードとしてとり入れ、知性と感性の結合によって、自ら判断し主体的に行動する力を身に付けることができるよう、その足掛かりとなるものを目指して行く。
 次いでこの授業が掲げる目標のもうひとつは、特に観光や旅行、サービスといった分野においてその将来を託したいと考えている学生に対し、具体的な行動の指針となるべきものを伝授して行く。すなわち接客を前提とした目的に合わせ、知っておくべき一定の知識や身につけるべきマナーなどについてもその基本となるものを伝えて行く。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 上記の観点に立って授業を進め、加えて特に日本の文化に関するものや絵画、音楽といった人間の感性に直接訴えることのできるものをとり入れて精神を高め、心を豊かにする。そうした時間を授業に入れる。その受け止め方は様様であっても、それによって学生達に今迄経験したことのない未知の世界への扉を開けてやる。
 夢を持って将来の目標に少しでも近付けるようそのための後押しを行うこと。以上がこの授業の最終目標である。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 出席日数と平常の学習態度ならびに講義中に課したレポートや期末試験で行う最終レポートのレベル等を勘案して総合的に評価する。
 全体の1/3を欠席した場合は規定により評価の対象外となることもある。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 授業の進み具合に合わせて、必要な資料を適宜プリントにして配布する。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 図書館を大いに活用して見聞を広めるべし。少しでも心惹かれる興味のある世界について、“読む、観る、聴く”の三方向からアプローチすることを奨めたい。楽しみながら実践できる点では映画は最も手近な教材となり得ます。邦画であれ洋画であれ、それもできれば旧(ふる)い時代に作られた名画、名作と呼ばれているものを選ぶこと。クラシックな作品には時代を越えて人の心を動かす普遍的な力があるからです。
 (メリックセンター2階のブースでVIDEO、DVDが利用できます)
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 先ず始めは、いろいろなことに関心を持って広く世界を見渡せる眼と心を養ってもらいたい。出来れば学業の合間には機会を捉え、美術館や博物館そして少し敷居が高いとしても自ら進んでコンサートホールや劇場などにも足を運んでもらいたいと思います。若い時からそのような場所で非日常的な世界を経験し、感性を刺激して様様な発見や感動を伴う時間を過すことは何よりも自分自身を豊かにし、知らず知らずのうちに世界を観る眼と心が養われて行くことになるからです。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 後期授業のスタートに寄せて
  講義概要説明
【第2回】
 キーワードとしてのホスピタリティ
  ホスピタリティとは何か
【第3回】
 ホスピタリティ研究
  日本のおもてなし パート1.日本一の名旅館にみる誰もが感動する究極のサービスが生まれるまで
【第4回】
 ホスピタリティ研究
  日本のおもてなし パート2.ホテル、デパート、旅行社、鉄道会社を中心に
【第5回】
 格付けされ進化するサービス業界
【第6回】
 エアーラインのホスピタリティ
【第7回】
 エアーラインのインターンシップを検証する。(過去の事例に基づいて)
【第8回】
 英国に見るホスピタリティの真髄とは(バトラー・ショーファー)
【第9回】
 ホスピタリティ研究総括
  スタッフに求められる必要条件 接客とマナー
                 話す力のセンスアップ(接客に欠かせない敬語を学ぶ)
【第10回】
 サービス接遇能力アップのための練習問題
【第11回】
 映画から学ぶこと 古今の名作を知り観察力を養い、感受性を磨く
【第12回】
 サービスに直結するビジネスマナー
  かたちと心 会食とパーティ 国際人としてのマナーを身につける
【第13回】
 出会いと発見
  豊かさの追求 絵画と音楽がもたらすもの
【第14回】
 日本を学び世界を知る
  異文化考察 歌舞伎(日本)とオペラ(ヨーロッパ)を中心に
【第15回】
 まとめ 未来へのビジョンと行動計画
 2回目以降の授業プランについては、前期を土台に順序や内容の一部を変更することがあります。