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授業の内容(Course Description) |
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担保物権法は、物の持つ価値に着目する物権法とは異なり、物の有する交換価値に着目する法律です。その意味で債権総論と非常に密接な関係にある科目といえます。 とりわけ抵当制度は、金融の媒介として機能しており(例えば、住宅ローン)、資本主義社会の発展に多大な役割を担っています。他方、社会経済の要求に応えなければならないことから、技術的な側面を有しています。 このような担保物権法を、実務的な観点を踏まえ、裁判例に言及しながら、具体的な講義を行うことを目標とします。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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担保物権、とりわけ抵当権が社会経済を維持発展させている制度であることを踏まえ、テキストを具体的に理解することを目指します。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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定期試験を行います(100%)
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:『プリメール民法2 物権・担保物権法[第3版]』松井宏興他 法律文化社 参考文献:『擔保物権法』(民法講義Ⅲ) 我妻榮著 岩波書店 参考文献:『民法Ⅲ』[第3版]債権総論・担保物権 内田貴著 東京大学出版会 講義はテキストに沿って進めていく形になります。定評のある2冊の本を参考文献として挙げました。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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テキストを事前に一読することを希望します。その中で良く分からないところが出てきたら、図書館で参考文献にあたっていただくことが良いと思います。講義終了後の質問も歓迎します。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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講義はテキストに沿って裁判例などを踏まえながら進めます。テキスト・六法を必ず持参し、ノートをきちんととること。定期試験はテキストの理解を試すことになりますので、普段の講義に臨む姿勢が大切です。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 総説:講義の進め方~テキスト・試験について等、担保物権法の基礎知識 【第2回】 抵当権その1(序説~抵当権の設定) 【第3回】 抵当権その2(抵当権の効力1:担保される債権の範囲、目的物の範囲) 【第4回】 抵当権その3(抵当権の効力2) 【第5回】 抵当権その4(抵当権の効力3) 【第6回】 抵当権その5(抵当権の効力4~抵当権の処分) 【第7回】 抵当権その6(抵当権と所有権の関係~抵当権と利用権の関係) 【第8回】 抵当権その7(抵当権の消滅~根抵当権) 【第9回】 質権その1(質権とは何か~質権の設定) 【第10回】 質権その2(質権の効力) 【第11回】 留置権その1 【第12回】 留置権その2~先取特権 【第13回】 非典型担保その1(譲渡担保) 【第14回】 非典型担保その2(仮登記担保~所有権留保) 【第15回】 担保物権法まとめ
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