Web Syllabus(講義概要)

平成23年度

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地球環境論 I 加藤 久和
3群  2単位
【三群】 11-1-1210-1842-07

1. 授業の内容(Course Description)
 地球環境問題の発生メカニズム、問題相互間の関係、経済・社会への影響と被害等について概括的に検討するとともに、それらの問題に対する国際的・国内的な取り組みの現状と課題について考察する。
 地球環境論 Iでは、環境と環境問題を論ずるに当たっての基礎的知識にはじまり、エネルギー・物質の循環から地球温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨、水質・海洋汚染、化学物質の管理まで、主として地球規模の環境汚染に関連した問題を取り上げて検討する。
 地球環境論IIでは、自然環境と生物多様性の保全に関連した問題のほか、都市化と交通問題、ヒートアイランド現象、廃棄物処理等、われわれの日常生活や生活様式に起因する問題という側面に焦点を当てて考察し、今後の環境政策や企業活動、消費者行動のあり方および経済・社会システムの変革の方向を探る。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 地球環境論 IとIIの授業を通じて、地球環境問題の全体像を把握するとともに、問題の解決ないし緩和に当たっては、条約などの国際的取り決めを通じた国際協調が不可欠であること、および大量生産・大量消費・大量廃棄という現在の経済・社会システムの変革に向けて、政治・行政のみならず民間企業や消費者・市民個人レベルでの自覚と行動が重要であることを理解する。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 期末試験またはレポートの成績に平常点(出席率、質疑等)を加味して総合的に評価する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキスト(必ず購入のこと):西岡秀三・宮崎忠国・村野健太郎著『地球環境がわかる』(技術評論社)
 参考書:左巻健男・平山明彦・九里徳泰編著『地球環境の教科書10講』(東京書籍)
     地球環境研究会編『地球環境キーワード事典』五訂版 (中央法規)
 (注):授業では、上記の参考書の他に、DVD、ビデオ、OHPスライド写真その他の視聴覚メディアをできるだけ多く使用する予定。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 日ごろから、新聞記事・テレビのほか『環境白書』等の基本文献・データに目を通して、地球環境の現状とそれに対応して開かれる国際会議その他国際社会による地球環境問題への取り組みの動向をフォローしておくこと。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 上記の参考書や毎年環境省が発行する『環境・循環型社会・生物多様性白書』等の該当個所を事前に読んで授業に臨むことが望ましい。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 授業の見取り図と方針の説明
【第2回】
 環境問題の構造と生態系の機能
【第3回】
 公害から地球環境問題へ:持続可能な発展
【第4回】
 大気の構造、水循環と海洋大循環
【第5回】
 エネルギー消費量と埋蔵量
【第6回】
 再生可能エネルギー
【第7回】
 物質循環と物質収支
【第8回】
 持続可能な発展と循環型社会
【第9回】
 地球温暖化のメカニズム
【第10回】
 気候変化で何が起きるのか
【第11回】
 気候をどのようにして安定化するのか
【第12回】
 日本の温暖化対応
【第13回】
 成層圏オゾン層の破壊
【第14回】
 大気汚染と酸性雨
【第15回】
 以上の補足とまとめ