Web Syllabus(講義概要)

平成23年度

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教育行政学A 浦野 東洋一
選択必修  2単位
【教育】 11-1-1330-0084-06

1. 授業の内容(Course Description)
 「法律にもとづく行政」は近代国家の原則です。そこでこの授業では、教育法規の解説を中心に、教育行政の諸問題をとりあげて講義することにします。「教育行政学A」においては、主として国レベルの教育行政を対象とします。とりあげる主な法令は、日本国憲法、「国際教育法規範」、教育基本法、国家行政組織法、文部科学省設置法などです。関連する重要判例についても検討することにします。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 授業の到達目的として、学生のみなさんがテキストの『教育小六法』を使いこなせるようになることをあげたいと思います。教員採用試験を意識してのことですが、教員にならない人にとっても市民として生活していく上できっと役に立つと思うからです。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 平常点(授業への集中度、レポート等による)70%、期末試験30%
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 (1)テキスト:浦野東洋一ほか編『教育小六法・平成23年版』、学陽書房
 (2)参考図書:樋口修資・著『教員・教職志望者のための教育法の基礎』、明星大学出版部
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 上記のテキストと参考書で自学自修してください。そのための『手引書』を私が作成、印刷して、授業開始時に配布します。(教員採用試験対策としても効果的だと思いますので、しっかり取り組んでください。)
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 (1)遅刻、私語をしないこと。
 (2)新聞や教育雑誌を読み、教育行政・政策の動向や教育・学校の現実に関心をもつこと。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 大日本帝国憲法と教育行政(一)〔森有礼の演説を読む〕
【第2回】
 大日本帝国憲法と教育行政(二)〔修身教科書を読む〕
【第3回】
 森有礼の演説・修身教科書研究レポート作成指導
【第4回】
 学生による森有礼の演説・修身教科書研究レポートのPresentation
【第5回】
 テキスト『教育小六法・平成23年版』の使い方、法とは何か、成文法と不文法、法の解釈
【第6回】
 成文法の構造、法秩序の構成原理、憲法、条約、法律、政令、省令、告示、通達、例規
【第7回】
 日本国憲法と教育行政・・・近代立憲主義、99条、硬性憲法、13条、23条、26条、教育を受けることはなぜ子どもの権利なのか、自由権と社会権
【第8回】
 教育基本法逐条解説
【第9回】
 教育基本法と教育行政・・・高津判決、杉本判決、北海道学力テスト事件判決(最高裁昭51.5.21)の検討 [『教育判例百選』から]
【第10回】
 エホバの証人生徒の公立高等専門学校退学処分事件判決の検討
【第11回】
 北海道学力テスト事件最高裁判決・エホバの証人事件判決についての研究レポートの作成指導
【第12回】
 学生による判例研究レポートのPresentation
【第13回】
 国際教育法規範と教育行政・・・世界人権宣言、A規約、B規約、児童権利宣言、子どもの権利条約、ILO/ユネスコ「教員の地位に関する勧告」
 *この授業時に課題図書レポートを提出すること。(課題図書及びレポート作成要項は後掲)
【第14回】
 学生による課題図書レポートのPresentation
【第15回】
 総括(学生による「授業評価」、「小テスト」を行うので、テキスト『教育小六法』、ノート、プリントを忘れずに持参すること。)
 * ひきつづき「教育行政学B」を受講する学生は、8月~9月中に一度、お住まいの市町村教育委員会の「教育委員会」(=教育委員の会議。公開が原則)を傍聴してください。
※ 課題図書レポートの提出について
 (1)課題図書・・・木村元ほか・著『教育学をつかむ』、有斐閣
           ISBN=978-4-641-17711-6、本学図書館の「指定図書」にもなっています。
もちろん全部読んでください。ただし、レポートは、10章ある中から一つの章を選び、下記の要領で作成してください。
*A4版の横書き原稿用紙を使用し、楷書で丁寧に手書きすること。(パソコンの使用は不可。)
*構成 ①表紙に授業科目名、課題図書名、選んだ章、学生番号、氏名を書く。
②第1節 あらすじ・・・章の内容のあらすじを1500字程度で書く
③第2節 考察・・・感想や意見を1500字程度で書く
*原稿用紙の左上をホッチキスどめして、第13回目の授業時に提出すること。
以上