Web Syllabus(講義概要)

平成23年度

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障害児の医学 黒島 永嗣
選択  2単位
【教育】 11-1-1330-0199-01

1. 授業の内容(Course Description)
 「障害」は決して特別なものではない。私たちの脳は、感覚器で捉え伝えられる限られた情報から自己の身体観・世界観を作り上げる。そして、各人の能力や身体観・世界観が異なるにもかかわらず、各人は生来、自己を「完全」と認識している。それでは「障害」はいつどこから発生するのか。
 授業は、疾患や障害を医学的に理解するだけでなく、多面的に捉えることができるように、かつ現場での医療支援も考慮して計画した。授業内テストを14回目に行い、最終講義でその講評・補足を行う。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 障害の多様性・多面性を医学の視点から理解できるようにする。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 授業開始時に前回授業の疑問に答える補足を行うので、10分以上の遅刻は欠席扱いとする。授業内テストに準備学習(項目5)の評価を加え、60点以上の獲得が単位修得に必要である。これに達していなければ不合格とし、合格者に対してのみ相対評価を行う。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 特定テキストは使用しない。教育学科からの推薦図書リストを参照。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 次回授業のKeywordや問いかけを示すので、調べたことや考えをまとめ、各回の授業開始前に提出すること。要領はその都度指示をする。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 「障害」の意味を、自身の問題として考えることが重要である。12号館診療所にて月曜12:30~4:00はいつでも質問に対応するので、その日のうちに疑問は解決すること。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 障害とは? 身体観・世界観/社会的不利と障害分類
【第2回】
 中枢神経解剖 高位診断と発達診断
【第3回】
 姿勢と運動発達 原始反射
【第4回】
 脳性麻痺 定義・分類・歴史・治療目標
【第5回】
 脊髄損傷 脊髄と損傷レベル 筋力評価 膀胱直腸障害
【第6回】
 麻痺と代償運動
【第7回】
 救急 窒息 嚥下の解剖 救急蘇生
【第8回】
 救急 虐待 骨折 事故 褥瘡管理
【第9回】
 知的障害 ダウン症 出生前診断 着床前診断
【第10回】
 中枢神経解剖 視覚聴覚の障害 視認知と読字・言語理解
【第11回】
 聴覚障害(先天性) 手話 言語発達
【第12回】
 学習と行動異常
【第13回】
 成長障害 骨端症 代謝・変性疾患
【第14回】
 その他の神経疾患 テスト
【第15回】
 補装具と福祉機器 全体のまとめ