Web Syllabus(講義概要)

平成23年度

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幼児教育B 杉本 真理子
選択必修  2単位
【教育】 11-1-1330-0295-09

1. 授業の内容(Course Description)
 幼児教育Aに引き続き、子どもの教育・保育について学びますが、幼児教育Bでは、より実際の幼児教育・保育に則して学んでいきます。
 まず、実際に行われている様々な保育を眺め、そこから子どもが育つ環境、保育者のあり方、保育の方法、保育の計画などについて学びます。そして、その様々な保育の中で、子どもの内にどの様な力が育っていくのかについて考えます。次に、保育の歴史や諸外国の保育を知ったうえで、現在わが国の保育の現状と課題を学びます。最後に、各自が望ましい保育についての考えを深め、自分が子どもに関わるときに身につけておきたいことは何か考えます。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 映像や保育記録から保育のねらいと具体的なその手立てについて理解できる。
 保育の歴史と諸外国の保育の様子を知り、現在のわが国の保育の現状と課題をとらえることが出来る。
 子どもに関わる者として、自分が育んでいくことが望ましい資質を認識することができる。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 授業への参加と授業中の提出物(毎回の一言メモと授業内小レポート40%)と学期末のテスト(60%)を合わせて評価します。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキスト:『幼稚園教育要領 平成20年3月告示』文部科学省、『保育所保育指針 平成20年告示』フレーベル館
 参考文献:森上 史朗 編『保育原理』ミネルヴァ書房、守永英子他『保育の中の小さなこと大切なこと』フレーベル館
 上記以外はその都度紹介していきます。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 毎時間の授業内容を振り返り、ノートにまとめて下さい。
 調べ学習の課題が数回出ます。丁寧に取り組んで下さい。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 幼児教育Aの夏休みの課題を用いた学習がありますので、できるだけA・B通年で履修して下さい。
 多くのビデオを視聴したり、グループで話し合ったり、全体で意見の交換をします。積極的に参加し、自分の見方を広げ、考えを深めていって下さい。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 様々な保育・教育の実態を知る(1)・・・①夏休みの課題をもとに、各自が体験した園生活について話し合い、様々な保育があることを知る。
【第2回】
 様々な保育・教育の実態を知る(1)・・・②課題の発表。発表を聞き、幼稚園と保育所の違い、個々の園の特徴、地域による特色、子どもの年齢による発達とそれに応じた保育の違いなどを具体的に理解する。
【第3回】
 様々な保育・教育の実態を知る(1)・・・③同上
【第4回】
 様々な保育・教育の実態を知る(1)・・・④同上
【第5回】
 様々な保育・教育の実態を知る(2)・・・①幼稚園生活のビデオを視聴し、遊びの中での子どもの成長を具体的に学ぶ。幼稚園教育要領の「遊びを通しての指導」について理解する。
【第6回】
 様々な保育・教育の実態を知る(2)・・・②幼稚園生活のビデオを視聴し、具体的な幼稚園の一日の流れ、「環境を通した教育」について学ぶ。幼稚園教育要領の理念を確認する。幼稚園教育要領に示された5領域のねらいが実際にどのように実現されているのかを知る。
【第7回】
 様々な保育・教育の実態を知る(2)・・・③保育園生活のビデオを視聴し、1年を通しての保育の様子を具体的に学ぶ。保育所保育指針を読む。
【第8回】
 様々な保育・教育の実態を知る(2)・・・④対照的な2つの保育園のビデオを視聴し、保育方法の違いを学ぶ。新・旧「幼稚園教育要領」を比較し、発達観・保育観の変遷を知る。
【第9回】
 保育の歴史を知る(1)・・・①西欧における集団保育施設の誕生 ②フレーベルの幼児教育思想と幼稚園
【第10回】
 保育の歴史を知る(2)・・・③恩物で遊んでみよう。④フレーベルの思想とフレーベル主義
【第11回】
 保育の歴史を知る(3)・・・⑤アメリカにおける幼稚園の発展と改革 ⑥我が国における集団保育施設の誕生と発展 
【第12回】
 保育の歴史を知る(4)・・・⑦我が国の現在の保育の課題について
【第13回】
 一人一人に応じる保育、子どもに添う保育とは(1)・・・参考文献を読み、子どもの心を感じて、心を重ねて保育するとはどういうことかについて考える。保育の中での子どもの育ちの道筋を考える。
【第14回】
 一人一人に応じる保育、子どもに添う保育とは(2)・・・参考文献を読み、子どもの心を感じて、心を重ねて保育するとはどういうことかについて考える。一人一人の子どもの課題に取り組む具体的方法を知る。
【第15回】
 まとめ・・・秋期の学びをふり返る。何故「幼児教育」ではなく、「保育」なのか考え、意見を交わす。
 子どもに関わる者としての自分の在り方を考える。
 注:履修者の人数、学習の進度により、予定を変更することがあります。