Web Syllabus(講義概要)

平成23年度

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国語科教育法 I 鈴木 博子
教職  2単位
【教職】 11-1-1330-0729-02

1. 授業の内容(Course Description)
 今、「ことばの力」が確かな学力を形成する基盤として、また人間関係を築く大事な要素として、再認識されている。他者と関わりながら自分を表現し、社会の中で「生きる力」を身に付けていくために「ことばの力」が改めて重視される中、国語科教育並びに教師に大きな期待が寄せられている。
 来年度から全面実施となる新学習指導要領にも、「思考力・判断力・表現力等の育成」が盛り込まれており、更に、改善事項として「言語活動の充実」が第一に挙げられ「言語力」の育成が強調されている。
 国語科教育法の授業では、「言語活動」重視の立場を踏まえつつ、中学校・高等学校における国語科教育の意義・在り方を確認し、併せて自己を的確に表現し、伝え合い、言語能力を高めるために国語科の指導法を研究していくものとする。
 「国語科教育法Ⅰ」では、主に以下の内容を予定している。
  ①中学校・高等学校における国語科学習指導の基礎的な理論を構築する。
  ②具体的な事例や教材による教材研究を行う。
  ③教材研究に基づき、学習指導案を作成する。
  ④グループ学習等により学習指導案を検討し、模擬授業を行う。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 中学校、高等学校における国語科教育の基本的な理論を構築し、具体的な事例や教材による教材研究、学習指導案の作成、模擬授業の実践等を通して、国語科教師としての自覚を高め、指導技術の基礎を身に付ける。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 課題論文、小論文、指導案等の提出物  40%
 模擬授業、意見発表等         30%
 調査・研究、授業参加への意欲     30%
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 ・『中学校学習指導要領解説 国語編(平成20年9月)文部科学省』(テキストとして使用)
 ・『高等学校学習指導要領解説国語編(平成21年12月)文部科学省』(テキストとして使用)
 ・『中学校高等学校 国語科指導法』(益地憲一編著)(参考)
 ・資料、教材プリント等
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 ・教育情報の収集
 ・教材研究及び学習指導案作成のための調査・研究、資料収集
 ・模擬授業の準備等
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 ・中学校・高等学校国語科教員免許取得希望者の受講とする。
 ・授業には必ず出席し、教育に関する課題意識をもって、真剣に、意欲的に受講すること。
 ・課題論文、学習指導案、資料等の提出物は、提出期限を必ず守ること。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 ○「国語科教育法Ⅰ」についてのオリエンテーション
  ・国語科教育の現状と課題
  ・意識調査
【第2回】
 ○今、国語科教育に求められること
  ・学習指導要領の変遷と国語科教育
  ・国語科教育の課題と対策
【第3回】
 ○「話すこと・聞くこと」の目標と内容
  ・話し合い活動の指導
  ・教材研究
【第4回】
 ○「書くこと」の目標と内容
  ・論理的な思考力と作文指導
  ・教材研究
【第5回】
 ○「書くこと」の指導
  ・意見文の書き方
  ・課題論文①
【第6回】
 ○「読むこと」の目標と内容
  ・文学的な文章の読解指導
  ・教材研究
【第7回】
 ○「読むこと」の指導
  ・説明的な文章の読解指導
  ・教材研究
【第8回】
 ○「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」
  ・伝統的な言語文化(古典教材)の指導
  ・教材研究
【第9回】
 ○「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」
  ・言葉の特徴やきまりに関する事項、漢字、書写等の指導
  ・教材研究
【第10回】
 ○単元の学習指導案作成
  ・説明的な文章教材の指導計画
  ・グループによる検討
  ・課題論文②
【第11回】
 ○本時の学習指導案作成
  ・説明的な文章教材の指導の工夫
  ・グループによる検討
【第12回】
 ○グループによる模擬授業の検討
  ・説明的な文章教材
  ・学習指導案の検討、整理
【第13回】
 ○グループ代表による模擬授業の実施①
  ・相互評価と意見交換
  ・学習指導案の修正と確認
【第14回】
 ○グループ代表による模擬授業の実施②
  ・相互評価と意見交換
  ・学習指導案の修正と確認
【第15回】
 ○「国語科教育法I」のまとめ
  ・指導と評価
  ・課題論文③
  ・自己評価