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授業の内容(Course Description) |
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現在の社会における様々な課題の原因は、人間関係の希薄さにあると言われる。人間関係を築くための大きな要素として「ことば」が挙げられ、家庭で、学校で、地域で「ことば」によるコミュニケーション能力の向上を図ることが重要視されている。 本年度から全面実施された小学校学習指導要領においても「言語活動の充実」が重視されており、学校教育の全活動を通して、言語能力や表現力の育成に力を入れることが強調されている。 この「国語概論」の授業では、「ことば」を扱う教科として「国語教育」の在り方に目を向け、中でも基礎・基本となる初等教育、特に小学校教育における「国語科」の意義、本質、教材、研究方法等について理解を深め、言語能力を高めるための方策について追究していく。 具体的な内容としては、主に以下のことを予定している。 ①学習指導要領の変遷と国語教育の在り方について考える。 ②「小学校学習指導要領解説 国語編(平成20年8月)」を読み深め、小学校国語科教育の全容を捉える。 ③実践事例に触れながら、教材研究、学習指導案作成に力を入れ、教育現場の実態に触れる。 ④多くの教育情報に接し、課題意識をもって自分の意見をまとめ、発表する。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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①「小学校学習指導要領解説 国語編(平成20年8月)」に書かれている内容を読み、小学校国語科教育の目標、内容、配慮事項等について理解を深める。 ②小学校教師としての心構えを身に付け,教育への意欲を高め、教師の資質、在り方についての認識を深める。 ③教育課題について、説得力のある表現で自分の考えを記述し、発表することができる。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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課題論文、小論文、学習指導案、レポート等の提出物 70% 調査・研究、授業参加への意欲 30%
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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・『小学校学習指導要領解説国語編(平成20年8月)文部科学省』(テキストとして使用) ・『新たな時代を拓く小学校国語科教育研究』全国大学国語教育学会編(参考) ・ 資料、教材プリント等
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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・教育情報の収集 ・教材研究、学習指導案作成のための調査・研究,資料収集 ・教育課題の検討等
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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・小学校教員免許取得希望者の受講とする。 ・授業には必ず出席し、教育に関する課題意識をもって、真剣に、意欲的に受講すること。 ・課題論文、レポート、資料等の提出物は、必ず提出期限を守ること。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 ○「国語概論」のオリエンテーション ・国語教育の今日的課題 ・意識調査 【第2回】 ○国語科教育の目標と内容 ・小学校学習指導要領の変遷と国語科教育 【第3回】 ○国語科教育の内容より ・「A話すこと・聞くこと」と話し合い活動 【第4回】 ○国語科教育の内容より ・「B書くこと」と作文指導 【第5回】 ○国語科教育の内容より ・「B書くこと」・意見文の書き方 ・課題論文① 【第6回】 ○国語科教育の内容より ・「C読むこと」 ・説明的な文章と文学的な文章 【第7回】 ○国語科教育の内容より ・「C読むこと」 ・読書指導と学校図書館 【第8回】 ○国語科教育の内容より ・「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」 -ア伝統的な言語文化に関する事項- 【第9回】 ○国語科教育の内容より ・「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」 -イ言葉の特徴やきまりに関する事項- 【第10回】 ○国語科教育の内容より ・「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」 -ウ文字に関する事項- ・書写に関する事項 ・課題論文② 【第11回】 ○国語科教育と情報教育 ・メディアリテラシーについて 【第12回】 ○国語科教育と評価 ・指導に生きる評価 【第13回】 ○教材研究と学習指導案の作成① ・説明的な文章と文学的な文章 ・単元の指導計画 【第14回】 ○教材研究と学習指導案の作成② ・説明的な文章と文学的な文章 ・本時の学習指導案 【第15回】 ○国語科教育を担う教師として ・課題論文③ ・自己評価
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