1. |
授業の内容(Course Description) |
|
古代社会政治史。今年度は『紫式部日記絵詞』をとりあげ、摂関期の政治と文化、絵巻物を素材とする歴史研究の方法について考えます。資料の細部に目をこらし、歴史的背景を考えるおもしろさにふれ、一つのテーマにもとづいての文献検索、研究史整理、史料分析、独自の構想の組み立て等、古代史研究の方法を実地に学びとってください。研究のすすめ方を具体的に解説していきます。
|
2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
|
①古代史研究の基本的方法を身につける。 ②平安中期摂関時代の政治と文化を理解する。 ③日記史料の読み方に慣れる。
|
3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
|
学期末定期試験は行わない。授業期間中にまとめの小テストを2回実施(論述式)。随時、ノートの提出をもとめる。小テスト(各30%)・出席(20%)・質問感想(20%)を総合評価。出席9回以下は不可。ただし、5回以上出席し小テストを1回以上受けた4年生にはミニレポートによる出席不足補充を認めます。小テストは自筆ノートのみ持ち込み可。プリント類は不可(ノートに貼付しない)。毎回出席することが、自ずと高い成績評価につながります。
|
4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
|
テキスト:なし 参考文献:『紫式部日記絵詞』〔日本の絵巻〕中央公論社。萩谷朴校注『紫式部日記全註釈』上下、角川書店。 テーマ毎の参考文献は、毎回のプリントで指示します。
|
5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
|
毎回、次回のための予習史料プリントを配付。目を通してきてください。
|
6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
|
卒業論文で日本古代(平安末)までを希望する学生は、できれば2年次、おそくも3年次に受講して下さい。授業中の私語厳禁。私語のある間は授業を行いません。1年生も含めて聴講歓迎。昨年度日本史特殊講義1Bを履修した学生も、ひきつづき積極的に受講してください。日本古代史を深めたい学生には、連続受講をすすめします。 毎回、質問・感想用紙を授業開始時に配布。授業終了後、その回の授業の質問・感想を書いて提出。名前のみ、および規定の分量を満たしていないものは出席としてカウントしません。次回に重要な質問・感想を数点紹介します。原則として板書はしません。プリントを黒板と考え、講義とプリントの要点をノートしてください。プリントは小テスト時の持込不可です。
|
7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
|
【第1回】 ガイダンス。授業のすすめ方。 【第2回】 日本古代史研究の歩みと研究法。 【第3回】 文献検索方法。専門辞典の使い方。 【第4回】 摂関政治と女房たち。 【第5回】 紫式部について。 【第6回】 『紫式部日記絵詞』について 【第7回】 前半のまとめと小テスト(前回授業までの範囲)。ただし、ここまでの授業の展開に応じて、前後の回に変更し ますので、注意してください。論述式。自筆ノートのみ参照可。プリント貼付不可。 【第8回】 小テストの解答例配布・解説・答案返却。日記と絵詞について。 【第9回】~【第13回】 絵巻第一段~。『紫式部日記』『御堂関白記』『小右記』等とも照らしあわせつつ、絵巻の各場面の歴史的背景を読み取っていく。 【第14回】 後半のまとめと小テスト 【第15回】 小テストの解答例配布・解説。答案返却→自己点検→再提出。春期を振り返って。
|