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授業の内容(Course Description) |
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摂関期の地方支配に視点をおいて、次の歴史過程を論じていく。 古代律令政治支配の転換は、9世紀社会の変動を媒介に進む。この時期に起こった国司襲撃事件は、その社会変動を基盤に発生し、10世紀前半の承平。天慶の乱を経験する。この乱を経験した国家は地方支配においても武力を組織化し、大きな転換を図る。 受講者は講義における政治的な歴史過程とその地方支配、地方社会の変動、古代末期の反乱などの内容について、その異なる領域の関連をいかに捉えるかを考えて理解を持つことが課題となる。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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①日本古代社会を理解するための基本となる研究状況を理解する。 ②授業内容で特に関心をもった問題について、自ら深めて自ら問題をもつ。 ③つかんだ自己の問題に沿って調べ、自分なりの理解を得るように努め、4000字以上の文にまとめる。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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第1に、各回の授業での講義感想文などが真摯に記載され、提出されているか、授業出席点として50%、第2に、学期末に提出するレポート50%、計100%の方法で成績を評価します。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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【テキスト】 福田豊彦『平将門の乱』(岩波新書) 松原弘宣『藤原純友』(吉川弘文館人物叢書) 【参考書】 佐伯有清ら著『研究史 平将門の乱』(吉川弘文館 1976年刊) 林陸朗『論集 平将門研究』(現代思潮社 1975年刊)
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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テキストや参考文献を読んで、各授業の内容を理解するようにつとめてください。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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日本史特殊講義5C―Ⅰなどの科目の履習をすすめます。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 序説 【第2回】 律令政治支配の特質(1) 【第3回】 律令政治支配の特質(2) 【第4回】 律令政治支配の変貌(1) 【第5回】 律令政治支配の変貌(2) 【第6回】 国司襲撃事件 【第7回】 承平・天慶の乱―平将門の乱(1) 【第8回】 承平・天慶の乱―平将門の乱(2) 【第9回】 承平・天慶の乱―平将門の乱(3) 【第10回】 承平・天慶の乱―藤原純友の乱(1) 【第11回】 承平・天慶の乱―藤原純友の乱(2) 【第12回】 承平・天慶の乱―藤原純友の乱(3) 【第13回】 摂関期の地方社会と政治支配(1) 【第14回】 摂関期の地方社会と政治支配(2) 【第15回】 まとめ
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