Web Syllabus(講義概要)

平成23年度

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風俗史 I 小林 昌二
選択  2単位
【史】 11-1-1340-1715-09

1. 授業の内容(Course Description)
 本講は、日本風俗史の具体的な現れである「しきたり」について、飯倉晴武『日本人のしきたり』をテキストにして、順次に解説、検討を進めます。風俗の「風」は「てぶり」、「俗」は「ならわし」とされます、「しきたり」は、「てぶり」であり、また「ならわし」によるものです。その今日に伝わる「しきたり」の淵源を追求し、由来やその範囲を理解することは、風俗史の中心的問題を理解することに当たります。
 日本風俗史は、列島の風俗史を意味しますが、世界やアジア風俗史の一環でもあります。その影響関係のある列島各地の風俗はそれぞれに異なるところが大きく決して一様ではありません。かかる意味で地域学に接し、また人の精神に発するところから民俗学に、また社会史や文化史に及びます。これを日本列島に暮らす人びとの相互理解の学として見ると日本史の一環であり、基礎に当たります。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 現代に至る日本人のしきたりの理解は、今日の日本人のライフスタイルを自覚することであり、日本と世界の相互理解の学である日本史理解の基礎を学ぶことになります。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 第1に、各回の授業での講義感想文などが真摯に記載され、提出されているか、授業出席点として30%、
 第2に、三回の小テストにおいて、問題への解答が的確な内容であるか、このでき如何を70%、計100%の方法で成績を評価します。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキスト:飯倉晴武『日本人のしきたり』(青春出版社P1-046、667+税)
 参 考 書:江馬務『風俗史概説』(同氏著作集第一巻、中央公論社)等
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 予習は、受講に際して、授業計画に従って扱う該当個所を読了して参加する必要があるからです。復習は、小テストを第5回、第10回、第15回の三回にわたり行いますので、そのためにもいつも心がけて行って下さい。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 テキストを入手し、持参して受講下さい。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 「風俗史とは何か」を概説し、テキスト「日本人のしきたり」について説明する。
【第2回】
 テキストの序章 日本人の自然観と信仰、についてを扱う。
【第3回】
 テキストの第一章 正月行事のしきたり、について扱う。
【第4回】
 テキストの第二章 年中行事のしきたり、について扱う。
【第5回】
 序章、第一、二章の総括と第一回小テストを行う。
【第6回】
 テキストの第三章 結婚のしきたり、について扱う。
【第7回】
 テキストの第四章 懐妊・出産のしきたり、について扱う。
【第8回】
 テキストの第五章 祝い事のしきたり、について扱う。
【第9回】
 テキストの第六章 贈答のしきたり、について扱う。
【第10回】
 第三、四、五、六章の総括と第二回小テストを行う。
【第11回】
 テキストの第七章 手紙のしきたり、について扱う。
【第12回】
 テキストの第八章 葬式のしきたり、について扱う。
【第13回】
 テキストの第九章 縁起のしきたり、について扱う。
【第14回】
 テキストの終章 しきたりに関することわざ、について扱い、日本風俗史の概観 I を行う。
【第15回】
 第七、八、九、終章の総括と第三回小テストを行う。