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授業の内容(Course Description) |
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標題「太平洋戦争への道」を履修することにより、“日本は、結果的に、なぜ、勝算も、終結の目途もない太平洋戦争に突入するような道を選んだのか?”という素朴な疑問に対する答えを考察する。学生は、以下の「授業の計画」に示された、幕末・開国から太平洋戦争終結までの期間における歴史上の諸事件、事案、内紛、戦争等の幾つかのサブテーマから一つないし二つを取り上げ、日本が「太平洋戦争へ突入して行く因果関係」を把握し、太平洋戦争の本質、特質、戦争指導者等の人物像、係わり等を含めて分析研究する。重要なことは、如何なるサブテーマも、表層に惑わされず、構造的な問題として捉え、内容を拡散させることなく、結論の抽出に専念することが重要である。(太平洋戦争の研究は、その人の意識や視点によって無尽蔵に教訓を学び取ることができる)
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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① 本セミナーは全授業(15回)を参加することが前提である。自己の研究発表分は確実に責任をもって対応し、他の学生の研究発表に対しても確実に全回参加し、積極的な質疑応答を行なわなければならない。 ② 太平洋戦争の原因に関する見解、戦争と国家・社会・国際関係の係わり、戦争は何故起こるのか、その抑止と対処のために何をどうすべきか、日本人の性向・特性等に関して因果関係を構造的に捉え、自己の意見を持ち、今後将来の参考事項を学び取ることを到達目標とする。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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授業参加は、全回出席が前提である。各自、太平洋戦争への道を探求するにふさわしいサブテーマを選び、関係史資料を収集・調査・研究を行い、「註」を確実に付し、小論文として提出し、発表・討議を行う。それらの実績を総合的に評価する。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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① テキストは、第一回のオリエンテーション時に配布し、学生が以後のサブテーマを選定できるように指導する。 ② 参考文献 * 黒野耐『日本を滅ぼした国防方針』(文芸春秋、平成14年) * 日本国際政治学会『太平洋戦争への道』(朝日新聞社、昭和38年) * 臼井勝美『満州事変』(中央公論社、昭和63年) * 古屋哲夫『日中戦争』(岩波書店、1993年) * 波多野澄雄『大東亜戦争の時代』(朝日新聞社、昭和63年)
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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* 前期に同じ
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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今日の日本国内の諸事件、諸事案の発生状況を概観すれば、日本(社会および日本人)は、およそ自国に対する歴史に無関心であり、日本人としての誇りを亡くしているように思われる。それは多くの日本人が戦後、“戦争を悪として捉え、考えることすら否定した”ことの“つけ”の結果であり、それが表現されているともいえる。真に平和を願うのなら、逆に真に“戦争を学ぶ”べきであろう。 受講態度は何れの授業においても、“太平洋戦争突入への影響如何”という観点で貫かれなければならない。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 満州事変の背景と原因(石原莞爾、対ソ軍備、一夕会、参謀旅行など) 【第2回】 満州事変の戦闘経過と国際連盟(ワシントン体制に対する挑戦、日本の事情、国際孤立へ) 【第3回】 上海事変の謀略、事変勃発の構造(事変の勃発の実相例、軍事的勝利と外交的敗北、国際孤立促進) 【第4回】 ①五・一五事件 ②黄禍論の沿革と日本に与えた影響(沿革、主要な為政者の持論と影響) 【第5回】 華北分離工作の実態とその構造(目的、実相、歴史的意義) 【第6回】 華中・華南の事件頻発と海軍の強硬化(“華北の風邪は華中・華南において寝込みをもたらす”、海軍の怒り) 【第7回】 ①二・二六事件 ②国際孤立の宿命を負った日本の国策と国防(昭和11年の国策林立、国防方針第三次改定等) 【第8回】 日中戦争(支那事変)の発生の背景と勃発の構造 【第9回】 日中戦争の拡大の構造 【第10回】 三国同盟問題とアメリカ(アメリカの対応、同盟強化問題と大東亜共栄圏構想) 【第11回】 太平洋戦争開戦経緯の実相とその歴史的意義 【第12回】 山本五十六の真珠湾奇襲作戦の発想の背景と実現に至る構造 【第13回】 第一段作戦の戦闘の実相と歴史的意義 【第14回】 第二段作戦の戦闘の実相と歴史的意義 【第15回】 「太平洋戦争への道」のまとめ。太平洋戦争に至る全体の構造的掌握と日本の将来に向けた教訓
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