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授業の内容(Course Description) |
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大正・昭和期に議会政治家として活躍し、いわゆる「粛軍演説」「反軍演説」で知られた斎藤隆夫。陸軍の圧迫のなかで議員除名された斎藤は、戦時下の翼賛選挙で非推薦当選を果たし、戦後に復活した政党政治の担い手となってゆく。 本授業では、長い間その存在が知られながら、2009年になって初めて全面公開された斎藤の「日記」を題材に、参加者全員で輪読・報告する。同時代の政治家の眼を通して、戦前・戦後日本の政治や社会について理解を深めるとともに、近現代史料の読解や調査の方法を学んでいく。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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①近現代日本の政治家が書いた「日記」を活字で読み、その文意を理解すること。 ②「日記」に書かれた登場人物・事件・事項などを調査する能力を身につけること。 ③他の史料などをもとに、「日記」の記述を検証できるようになること。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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毎回の出席と、授業での報告を重視する。 また最終回にテストを行い、総合的に評価を行う。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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(テキスト)…授業中に配布する 伊藤隆編『斎藤隆夫日記』(上・下)、中央公論新社、2009年 (参考文献) 斎藤隆夫『回顧七十年』中央文庫、1987年(新版2007年) 草柳大蔵『齋藤隆夫かく戦えり』文春文庫、1984年 大橋昭夫『斎藤隆夫―立憲政治家の誕生と軌跡』明石書店、2004年 松本健一『評伝斎藤隆夫―孤高のパトリオット』岩波現代文庫、2007年 そのほか、授業中に適宜指示する。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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参考文献や資料を読み込み、担当範囲の政治や社会の動きを理解すること。 その上で、史料の記述事項を幅広く調査し、その結果を報告に盛り込むこと。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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授業への出席、および報告・質疑の内容を重視する。報告者はもちろん、その他の受講者も事前に予習を行い、質疑応答に参加することが求められる。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 ガイダンス・史料の概略と授業の進め方について 【第2回】~【第14回】 下巻(昭和7(1932)年~昭和24(1949)年)の担当報告・質疑応答 【第15回】 後半のまとめ・最終回テスト
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