Web Syllabus(講義概要)

平成23年度

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映像メディア論 II 丹野 清和
選択  2単位
【社会】 11-1-1350-1584-04

1. 授業の内容(Course Description)
 わたしたちは現在、膨大な映像に囲まれて生活しています。20世紀はまさに「映像の世紀」だったと言っていいでしょう。テレビはもとより、新聞・雑誌、映画、アニメ、ポスター、広告塔、チラシなどなど、いまや映像はわたしたちの日常的環境となっているばかりでなく、それらは日々、変容し、拡大していく現在進行形の世界でもあります。これらの映像メディアは、ともすれば理性や論理で成り立つ活字メディアに比べ感覚的・情緒的であり、そのため予測不能の影響力を発揮してしまうともいわれます。この講座では圧倒的影響力を持つにいたった映像メディアの歴史をふりかえるとともに、写真、映画、テレビ、マンガ、アニメなど、さまざまな映像表現の構造・性格を問い直すなかで、膨大な映像をどのように読み解き、その影響力にどう対処していけばいいのかを考えてみたいと思います。授業の性格上、ビデオ・DVDなどを多用することになります。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 写真、映画、テレビ、マンガ、アニメーションなど、さまざまな映像メディアの成り立ちを理解すること。そのうえに立って、それぞれのメディアの情報・表現を正しく受け止め、読み解いていく力を身につける。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 期末の最後の授業で試験を実施。ほかに授業中に随時行うテストを加味。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 とくに指定しません。授業のなかで参考図書を紹介します。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 さまざまな映像作品に数多くふれること。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 授業で紹介する作品について、感想や意見を求めます。積極的に発言してほしい。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 イントロダクション
【第2回】
 映像革命――ヌーベルバーグと「名取洋之助・東松照明論争」
【第3回】
 テレビ報道と報道写真の黄昏――「ライフ」の終焉
【第4回】
 「プロヴォーグ」――挑発する写真と写真表現の多様化
【第5回】
 手塚 治虫と白土 三平――漫画から劇画へ
【第6回】
 手塚 治虫とアニメーション1
【第7回】
 手塚 治虫とアニメーション2
【第8回】
 映画の栄枯盛衰
【第9回】
 テレビCMの映像表現と「テレビCM崩壊」
【第10回】
 視聴率に見るテレビ文化の変遷
【第11回】
 日常にあふれる映像――肖像権をめぐる問題
【第12回】
 映像の罠――やらせと演出
【第13回】
 深化する映像作品1――アニメ・マンガ
【第14回】
 深化する映像作品2――写真・映画
【第15回】
 まとめと試験