Web Syllabus(講義概要)

平成23年度

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公共放送論 II 山田 勝美
選択  2単位
【社会】 11-1-1350-1876-02

1. 授業の内容(Course Description)
 ネット社会が無制限に拡大し、個々人のコミュニケーションの緊密化は高まっているかに見えるが、ネットが持つ社会全般への影響力は、放送など既存のマスメディアには到底及ばない。個別化されたおびただしい情報が錯綜する中で、いわば社会生活の拠り所、羅針盤としての情報メディア、その中核としての役割を担う「公共放送」の重要性は、ますます高まって来るであろう。
 日本の放送界をリードして来た公共放送NHKは、日本が世界に誇る文化の一つである。公共放送論II(後期授業)では、公共放送を含むメディア全般について講義したい。
 「メディア」とはから始まって、報道の自由、報道の倫理、放送の特徴、ネットの特徴、ネットの功罪(光と影)、ネットと教育、ネットと子ども、サイバーリテラシーと言った項目について基礎的な知識を身につけてもらう。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 これからの社会とりわけ日本社会にとって重要なのは、専門化・細分化・多様化のネット社会の欠点を既存のメディアがその影響力(伝播力)を発揮して補ってゆくか。その為には既存メディアがいかに良質のソフトを出しつづける必要があるのかを少しでも理解してもらうのが目標。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 平常点(20%)講義の中で出席確認を兼ねて質疑応答をすることがあります。
 定期試験(80%)試験欠席者は評価が0点になりますので注意。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 特になし。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 大学生活で一番大事なことは、自分の頭で考えさまざまな問題について自分の意見を持つという習慣を身につけることです。
 そのきっかけとなる課題を授業で毎回示し、日常生活の中で考えさせる。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 NHKの政治記者を長くつとめて来た私の経験から言わせてもらうと、学校で習った知識のうち、テクニック的、ノウハウ的なものは社会に出ると何の役にもたちません。とにかく何でも自分の頭で考える習慣を身につけて下さい。授業中は、私語をつつしみ、携帯はマナーモードが最低限のエチケット。欠席は、自分の損失になりますので注意して下さい。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 メディアとは
【第2回】
 情報過多社会の問題
【第3回】
 豊かさの代償1
【第4回】
 豊かさの代償2
【第5回】
 放送の特徴
【第6回】
 ネットの特徴
【第7回】
 ネットの功罪(光と影)1
【第8回】
 ネットの功罪(光と影)2
【第9回】
 ネット社会の課題―教育・子ども・携帯サイト・犯罪
【第10回】
 ネット社会と既存メディアの共生
【第11回】
 最近の子どもと戦後教育の問題点
【第12回】
 膨張につぐ膨張の現代社会―経済・都市・人口・情報
【第13回】
 メディアリテラシーとサイバーリテラシー
【第14回】
 「公」の後退と「私」の増殖
【第15回】
 商業主義の限界とメディアの使命(まとめ)