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授業の内容(Course Description) |
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人間とりわけ現代人にとって、生きて行く上で極めて重要な事は「今はどんな時代なのか、21世紀の日本はどうなりそうか」といった、しっかりした時代認識を持つことである。そして自分の国のことを良く知ることである。 今の日本は、第2次大戦以降、精神の軸を失ったまま劣化がここに来て急速に進み閉塞感が拡っている様にみえる。経済はいまだ世界有数の経済大国だが、精神的には軸のない「精神小国」に成り下っている。 100年に1度の経済危機の中で現代科学技術産業文明の価値観の転換が言われる今、講義では日本文化論、日本メディア論を通じ「日本劣化」の原因を探る。 そして価値観の転換による「日本再生」の道を提示したい。 社会情報論II(後期授業)では「メディアの社会的責任」に軸を置いて教えたい。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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日本を覆うこの閉塞感の原因が、現代科学技術産業文明が実現した「豊かさの代償」であり、社会全体の価値観(パラダイム)の転換がないと大変なことになるであろうということを少しでも理解させる。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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平常点(20%)、講義の中で出席確認を兼ねて質問を行う。 定期試験(80%)、試験欠席者は評価が0点になりますので要注意。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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特になし。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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大学生活で一番大事なことは、自分の頭で考えさまざまな問題について自分の意見を持つという習慣を身につけることです。 そのきっかけとなる課題を授業で毎回示し、日常生活の中で考えさせる。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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NHKの政治記者を長くつとめて来た私の経験から言わせてもらうと、学校で習った知識のうち、テクニック的、ノウハウ的なものは、社会に出ると何の役にもたちません。とにかく何でも自分の頭で考える習慣を身につけて下さい。その為には、すべての事に自分の考えを持つことです。 授業中は携帯は最低限マナーモード。欠席は自分が損をします。よろしく。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 メディアとは 【第2回】 情報過多社会の抱える課題 【第3回】 「公」の後退と「私」の増殖 【第4回】 言論・表現・報道の自由と倫理 【第5回】 放送の特質―影響力・伝播力はネットより数段上 【第6回】 ネットの特徴と功罪(光と影)1 【第7回】 ネットの特徴と功罪(光と影)2 【第8回】 ネット社会と既存メディア(放送・新聞)が構える問題 【第9回】 メディアリテラシーとサイバーリテラシー 【第10回】 メディアと子どもの脳について 【第11回】 日本の人口減少と日本の未来 【第12回】 21世紀の日本人は何を目標として生きてゆくのか 【第13回】 経済成長より成熟社会へ 【第14回】 これから重要なのは価値感の転換 【第15回】 メディアに求められているのは量より質(社会的責任
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