Web Syllabus(講義概要)

平成23年度

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教育心理学 II 木原 久美子
選択  2単位
【心理】 11-1-1360-0180-04

1. 授業の内容(Course Description)
 昨今の教育現場に対する心理の専門家の活用、といえば、スクールカウンセラーの活躍をイメージする人は多いだろう。一方で、その実態や、心理学がどのように教育課題の解決に役立つのかについてはあいまいな答えしか持っていない人も多いと思う。
 本授業では、教育現場での問題に対する、教育心理学をベースとした心理的援助の基礎について学ぶことを目的とする。授業が分からない、友達とのやりとりができない、できることとできないことのアンバランスがあるなど、教師を悩ませる生徒の実態の背景を理解するのに役立つ心理学的知見を紹介し、心理の専門家としてそうした問題状況にいかに取り組んでいけるのかについて考えていきたい。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 学校および保育現場における心理的援助に関する基礎知識を学ぶ。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 定期試験および授業内課題を総合して評価する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 参考書:石隈 利紀 (1999) 『学校心理学−教師・スクールカウンセラー・保護者のチームによる心理教育的援助サービス』、誠信書房
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 授業内容を振り返り、何を学んだのかを整理してほしい。また、可能な限り図書館を利用して、テーマに関する文献(授業中に紹介する)を読み、内容についての理解を深めるよう努めること。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 学校教育の現状や、スクールカウンセラーの活動についても関心を持ってほしい。適宜ビデオ学習を組み込む予定である。なお、授業の進行状況により、予定が変更することもありうる。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 オリエンテーション
【第2回】
 Ⅰ 教室場面での気になる子ども
 ①気になる子どもとはどんな子どもか
【第3回】
 ②気になる子どもの行動をどう理解するか-その1
【第4回】
 ③気になる子どもの行動をどう理解するか-その2
【第5回】
 Ⅱ 学校教育現場における心理援助
 ①学級崩壊の実態
【第6回】
 ②スクールカウンセラーの仕事
【第7回】
 ③カウンセリングとコンサルテーション
【第8回】
 Ⅲ 気になる子どもたちの理解
 ①人とのやりとりができない子-広汎性発達障害児-その1 自閉症児
【第9回】
 ②広汎性発達障害児-その2
【第10回】
 ①−2 アスペルガー症候群
【第11回】
 ②−1 できることとできないこととのアンバランスのある子-LD(学習障害)児
【第12回】
 ②−2 LD児と教師の関係、家族の関係
【第13回】
 Ⅳ「心理的アセスメントの方法」
 ①発達の評価-子どもの発達の特徴と道筋
【第14回】
 ②発達の評価-その2 
【第15回】
 ③発達検査から分かること