Web Syllabus(講義概要)

平成23年度

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心理学演習A 高田 孝二
必修  2単位
【心理】 11-1-1360-0320-05

1. 授業の内容(Course Description)
 行動毒性学とよばれる学問領域について学びます。われわれは、治療目的の薬物のみならず、意識するしないに関わりなく、行住坐臥、大気や飲食物を介して化学物質に暴露されています。これらの化学物質が生体に様々な悪影響を与えることはよく知られており、例えば環境化学物質による有害事例としてはメチル水銀による水俣病が有名であり、また最近ではダイオキシンなど内分泌撹乱物質(いわゆる環境ホルモン)の害が大きな問題となっています。嗜好品や医薬品を含めたこれら化学物質が生体に及ぼす毒作用のうち、脳機能についての観察・検索法は心理学が提供してきました。ここではそれらの方法や、様々な物質の毒作用について学び、毒とは何かを考えます。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 われわれはどのような化学物質に曝されているのか、また、それらの機能的毒作用を探る方法論を学ぶことを通じ、毒とは何かを含め、相対的な物のみかたを学ぶことを目指します。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 出席状況(発表や質疑を含む;70%)、最終レポート(30%)で評価します。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 適宜指定・配布
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 テキストは自分の担当以外でも通読し、質問を用意しておくこと。新聞等での報道を含め、化学物質の生体影響に常に注意をはらい、「なぜだろう」を追及する癖をつけてください。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 発表者は事前にテキストを精読し、不明な用語を調べ、関連文献をあたるなど十分な準備をしてください。発表ではテキストの内容をかいつまんで紹介するとともに、用語の解説や自分の考えを述べて皆の理解をうながし、質問を受けるとともに議論を誘導してください。議論は発表者のみでは成立しません。発表者以外の履修者も、論点を準備するなど積極的な参加を期待します。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 イントロダクション(ガイダンス、発表割り当て)
 行動毒性学について―「毒」とは何か(講義・討論)
【第2回】~【第14回】
 文献の抄読と討論
【第15回】
 まとめ