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授業の内容(Course Description) |
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17世紀前半までのイギリス文学・文化を<愛>をキーワードとして学ぶ。女性蔑視の伝統と女性賛美の伝統の2つの一見相反する潮流が流れていることに気がつくであろう。それは現代の西洋社会にどのような痕跡を残しているのか、また、現代の日本に生きる我々がもつ<愛>の観念とどのように違うのか。<愛>とは普遍的なものなのか、それとも近代以前のヨーロッパの<愛>は今とは大きく異なっていたのか。このような問題意識を持ちながら、様々な作品や文化現象を分析してゆきたいと思う。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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<宮廷風恋愛>、<情熱恋愛>、<愛の庭>などの概念を、具体的な文学作品を例としてあげながら明確に自分の言葉で説明できるようになること。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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出席、小テスト、レポート、期末試験の総合評価。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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『トリスタン・イズー物語』岩波文庫 ジェフリー・チョーサー『カンタベリー物語 中』岩波文庫 ジョン・ミルトン『失楽園 上』岩波文庫 シェイクスピア『新訳 ロミオとジュリエット』角川文庫
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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イギリスの歴史に関する宿題プリントの提出(2~3回)、小テスト(2~3回)、レポート提出(1回)のための準備が必要。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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暗記しようとするのではなく、自分自身で考えることが重要。さらに、自分の考えを文章に的確に表現しようとする努力が必要。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 授業説明 【第2回】 イギリスの歴史(1)中世まで 【第3回】 イギリスの歴史(2)中世~16世紀初めまで 【第4回】 『トリスタン・イズー物語』(1) 【第5回】 『トリスタン・イズー物語』(2) 【第6回】 <情熱恋愛>と<宮廷風恋愛> 【第7回】 「忍耐強いグリセルダ」(1)(ジェフリー・チョーサー『カンタベリー物語』より) 【第8回】 「忍耐強いグリセルダ」(2)(ジェフリー・チョーサー『カンタベリー物語』より) 【第9回】 イギリスの歴史(3)ルネッサンス 【第10回】 シェイクスピア『ロミオとジュリエット』 【第11回】 シェイクスピアのソネット 【第12回】 イギリスの歴史(4)17世紀 【第13回】 「アダムとイブ」(1)(ジョン・ミルトン『失楽園』より) 【第14回】 「アダムとイブ」(2)(ジョン・ミルトン『失楽園』より) 【第15回】 <愛の庭>
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