Web Syllabus(講義概要)

平成23年度

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英語圏の文学 I 小山 郁夫
選択  2単位
【外国語】 11-1-1410-0225-07

1. 授業の内容(Course Description)
 キューブラー=ロス『死、成長の最後の段階』(原文と対訳付き)を、英語と日本語で読みます。
 これは、1985年の4月に京都で開かれた「第9回トランスパーソナル国際会議」で、ロスが行った講演記録です。日本語訳付きです。
 内容は、ロスの自伝の話しから始まります。ロスの生まれた家は裕福でしたが、3つ子の一人でした。それがどれほど辛いことだったか、ロスは語ります。モノはたくさんありましたが、誰も、自分のことを、地上にただ一人の「個人」として知ってくれる人がいなかったからです。それがロスにとって初めての「嵐」の体験でした。
 それからロスはアウシュヴィッツに行き、ガス室で死んだユダヤ人の子供たちが木の壁に書き残した「蝶の模様」と、「人間は蝶を理解しない、蝶は人間を理解しない」という詩に、強い不思議な感動を覚え、それが彼女のセラピストしての人生の出発点になりました。
 その後ロスは、死期の迫った子供たちと最後の時間を共に過ごすことから、人間の本質と人生の本質を徐々に理解していきます。
 そして最後にロスは、「ある青年の美しい話し」を語り、講演を終ります。
 私がロスに成り変って英語を「演じ」ますから、皆さんは、ロスの美しい、魂の込められた、善意にあふれる英語を堪能してください。それから日本語訳を大いに参考にして、最終的には英語を英語のままで理解するようにしてください。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 1.感動できる自分を取り戻すこと。
 2.生きる希望を見出すこと。
 3.英語の音に慣れること。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 最後の授業に行う小テスト
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 キューブラー=ロス『死、それは成長の最後の段階』(原文と対訳付き)
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 1.毎回の分量のところを音読か、黙読か、してくること。
 2.単語の意味を調べてくること。
 3.日本語から、英語に訳してみること。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 1.授業中の私語は控えてください。
 2.遅刻はしないこと。
 3.私が話しをしているときに、その前を横切らないでください。
 4.第1回目の授業が最も大切です。第1回目の授業には必ず出席してください。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 イントロダクション
【第2回】
 ロスの生い立ちと、初めての「嵐」-(1)
【第3回】
 ロスの生い立ちと、初めての「嵐」-(2)
【第4回】
 ドイツにおける体験
【第5回】
 内側の「知」と、生きることを恐れないということ
【第6回】
 からだ、感情、知性、精神-(1)
【第7回】
 中間予備テスト
【第8回】
 からだ、感情、知性、精神-(2)
【第9回】
 からだ、感情、知性、精神-(3)
【第10回】
 「普遍的なことば」-(1)
【第11回】
 「普遍的なことば」-(2)
【第12回】
 「自分で選ぶことのできる力」
【第13回】
 人間の最後の瞬間
【第14回】
 ある青年の話し
【第15回】
 まとめと小テスト