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授業の内容(Course Description) |
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春期同様、自ら考えてもらう授業にしたいと思います。 春期は『イリアス』という欧米文化の原点ともいうべきところから出発して、近世までの西洋文明の根底に流れる精神を見ていきますが、秋期は先進国の踏み台となっている現代アフリカに焦点を当てます。 産業革命以降、完全に世界の主導権を握っている西洋文明とそれ以外の文明とが出会う時に何が起こるのか。明治維新で我々はすでにそれを経験していますが、現代ではアフリカを舞台にして多くの悲劇が起きています。我々はそこから何を読み取るべきなのか。自ら考える力を養えるような講義にしたいと思っています。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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現代から近世までさかのぼる形で、近代以降の世界の覇権を握っている欧米の思想の基本的な流れを理解します。現実に起きている出来事をいかに自分に関係させて考えることができるか、知的想像力を養ってもらいます。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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小論述を授業中に三回やります。配点は10点、45点、45点です。合計60点以上で合格ですが、抜き打ち三回の出席で、欠席一回につき5点減点となります。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト 藤原 正彦 著『国家の品格』新潮新書 参考文献 ハンナ・アーレント『人間の条件』ちくま学芸文庫 マックス・ウ゜ェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』岩波文庫
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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上記の使用教科書は、期末試験までに読んでおいてください。参考文献も、読んでおくことが望まれます。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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春期と同様です。私語は禁止します。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 ガイダンス 【第2回】 論述の説明、第一回小論述(配点10点) 【第3回】 思想・芸術・社会における不条理について。 【第4回】 社会の不条理 : アフリカの歴史 【第5回】 映画「ダーウィンの悪夢」 【第6回】 メディアの公平性について 【第7回】 中間まとめ。第二回小論述(配点45点) 【第8回】 資本主義の歴史的変遷 【第9回】 資本主義とプロテスタンティズムの関係 【第10回】 政治としての資本主義と経済としての資本主義 【第11回】 映画「ルワンダの涙」 【第12回】 第二次大戦戦勝国による世界支配の構図 【第13回】 近代合理主義の弊害 【第14回】 近代個人と政治的無関心 【第15回】 最終回まとめ、第三回小論述(配点45点)
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