Web Syllabus(講義概要)

平成23年度

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ドイツ語演習 I 臼井 隆一郎
必修  1単位
【外国語】 11-1-1410-2414-01

1. 授業の内容(Course Description)
 ドイツ語の初級文法を押さえながら、ドイツないしヨーロッパ文化の一端に集中できる目的で編まれた教科書を使って徐々にドイツ語とドイツ文化に馴染んでいきたい。ドイツ文化と一言で言っても、多種多様でほぼ無限の広がりと深さを持っている。教科書の中心にある話題はファンタジー文学です。『ハリー・ポッター』や『終わりのない物語』から、神話や伝説まで。授業では、教科書の提示する話題の広がりに応じて、神話や伝説、ファンタジー文学一般から自由に教材を追加します。漫画原作エヴァンゲリオンのドイツ語版、金子みすず詩集のドイツ語訳本を読んだり、DVDでワーグナーの楽劇『パルジファル』を見たりする事も考えます。全員で全部を読んだりみたりする時間はおそらくないので、特に強い関心を持つ学生が家に持ち帰り、あるいは自分で好みのファンタジー物を自分で探して持ち寄り、レポートして貰うことを考えています。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 辞書さえあれば鬼に金棒という水準に行くことが理想ですが、差し当たり独検2級に合格することをおおよその目標とします。語彙数2,500位を念頭におきます。生活に必須の動詞を口頭で使えるようにしたい。いわゆる旅行ドイツ語は自由に使えるようにしたいが、特にドイツ旅行に行かなくても、ドイツ語圏を自由にネットサーフィンが出来るようにしたい。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 言語習得の成果は日常的に現れてくると考えています。期末試験をやらない訳ではありませんが、日頃の授業が毎日が試験日なのだと考えていただきたい。したがって成績評価の大前提は出席・参加態度と具体的な習得成果で決まるとお考えいただきたい。授業はただその場に居れば良いものではありませんし、授業に居ないからといって、悪い成績を付けるというものでもありません。家の閉じこもってドイツ語三昧というか、ドイツ語オタクといった生活を送ることが必要な時期もあるのかもしれません。ただし、絶対に要求したいのは、個々の学生の現状が教師に伝わっていることです。授業に出ている人もいない人も、適宜、現状を伝えてほしい。そうした総合的な判断で評価することになります。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 『Reise nach Fantasia』『ようこそファンタジーの国へ』編 ドウッペル高山、小林和貴子、トーマス・ぺーカー  同学社2,400円
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 授業で読むテキストの分量は非常に限られています。いわゆる予習・復習として是非やってほしいのは、テキストをすらすら読めるようにすることです。最高でも10回も読めばスラスラ読めるようになります。そしておそらくスラスラ読めるものは、見ないでも言えるようにするのに時間もかかりません。読むことでしか始まらない。それも声を出して。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 長年の経験として言えることは、日本語の本を読まない学生が外国語を勉強しても早晩、行き詰まることです。いわゆる文系の学問は読むことから始まらないのです。読んで下さい。その上で、要望を挙げると、何かしら「芸」を見せられるようにしてほしい。クラシックな歌曲を一つ歌えるとかドイツ語ラップに詳しいとかです。自分流の楽しみを作って下さい。楽しみもないまま勉強を続けるにはドイツ語は退屈・面倒過ぎる。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
 教科書は、文法を終えたばかりの学生を念頭において構成されています。全部で10課編成で、授業が軌道に乗れば、およそ二週で1課をこなすつもりでいます。しかし、やっていることは絶対に使えるまでやりたいので、適宜、必要な教材をコピーなどで補うので、やはり一冊全部をこなすには1年を予定したい。
【第1回】
 それぞれの学生の自己紹介、自分の理解度などを率直に言ってもらうことから始めたい。
【第2回】
 教科書第1課 ファンタジーとは?
【第3回】
 教科書第1課 前回の続き。
【第4回】
 教科書第2課 ファンタジーはどこにある。
【第5回】
 教科書第2課 前回の続き。
【第6回】
 教科書第3課 ファンタジー・キャラクター
【第7回】
 前回の続き。
【第8回】
 教科書第4課 想像上の動物
【第9回】
 教科書第4課 前回の続き
【第10回】
 教科書第5課 ファンタジーのプロット
【第11回】
 教科書第5課 前回の続き。
【第12回】
 教科書第6課 ミヒャエル・エンデ
【第13回】
 教科書第6課 前回の続き
【第14回】
 復習
【第15回】
 まとめとテストを予定