Web Syllabus(講義概要)

平成23年度

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聴覚障害教育概論 中川 泰朗
選択  1単位
【教育】 11-1-1500-0390-05

1. 授業の内容(Course Description)
 基礎的事項として聴覚障害児教育の定義や発見、聴覚補償、コミュニケーションの方法を概観する。
 学校教育としては、聴覚障害幼児の就学前教育相談や早期教育の意味、言語の指導過程と考え方(音声言語と手指言語)を学ぶ。
 義務教育段階では授業の進め方と学力の養成、教科指導の課題を学ぶ。難聴学級についても紹介する。
 小学部、中学部、高等部教育を通して、道徳・特別活動の基本、生活指導では発達的位置づけを学ぶ。
 総合的な学習の時間の考え方に合わせて交流教育や統合教育、今後の特別支援教育にも触れる。
 高等部及びそれ以降では職業教育の現状や雇用、就労の実態とともに大学進学の状況と指導の今日的課題を知る。
 我が国の聴覚障害児教育の歴史も紹介する。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 幅広く聴覚障害児教育の現状と考え方を知り、聞こえないとはどのような障害かを教職に就くものの立場から理解する。
 障害に応じた教育の実態と現実を知り、発音発語の方法、読話の方法、簡単な手話を習得する。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 レポート(30%)、授業への参加度(25%)、聴覚障害理解(40%)、手話技能(5%)
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキスト…プリント配布、参考文献…授業開始時に指示
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 指文字五十音全音、挨拶や自己紹介程度の簡単な手話
 小学校・中学校の教育課程通読
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 聴覚障害は外見上からはその障害の有無が判然としない障害である。また社会からは聴覚に障害があるとはどのようなことかについて適切に認識されていない場合もある。この授業では聞こえないことがもたらすいろいろな二次的三次的障害と、社会生活上の困難点、教育方法などについて学ぶことになる。講座の設置目的からしても成人聴覚障害者についてはそれほど触れない。ドラマなどから受ける先入観を抜き去り実際の子どもたちの姿について公正な目で見つめてほしい。
 講義は担当者の教育現場での体験が数多く含まれる。教員即戦力となるためのノウハウも紹介する。小論文ではそのことの記載も求められる。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
 聴覚障害児教育概論
【第1回】
 聴覚障害の定義、聴覚障害児教育の歴史
【第2回】
 聴覚障害の病理心理、聴力と聴覚補償
【第3回】
 補聴器、教育機器
【第4回】
 読話・発語
【第5回】
 手話・指文字
【第6回】
 早期教育、乳幼児教育相談
【第7回】
 教科・領域の指導
【第8回】
 幼稚部教育
【第9回】
 義務教育
【第10回】
 重複障害児教育
【第11回】
 自立活動
【第12回】
 生活指導
【第13回】
 交流教育、統合教育
【第14回】
 高等部、進学・就職
【第15回】
 聴覚障害児教育の課題