Web Syllabus(講義概要)

平成23年度

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現代社会と倫理 I 河原 直人
3群  2単位
【三群】 11-1-3073-0588-01

1. 授業の内容(Course Description)
 現代社会において倫理の諸問題は、随所に存在する。
 例えば、「時事問題」としてよく取り上げられる話題の中に、現代社会の倫理に係るテーマは、如何なるかたちで見出せるだろうか、
 生命の倫理、組織の倫理、企業の倫理、ジェンダーの倫理、情報の倫理、環境の倫理…倫理が係る言葉は世の中に多くある。
 それらはまた、個々の<価値観>の多様性の諸問題を絶えず伴いながら、相互に関連し合って、各々の現場におけるコミュニケーション、施策・政策、さらに、理念・哲学のレベルに現れてくるものといえよう。
 こうした倫理の諸問題を、実践的に担保していけるような方策を、皆で一緒に考えていく態度もまた重要となる。
 本講では、こうした現代社会の諸相に及ぶELSI(Ethical, Legal, and Social Implications: 倫理的・法的・社会的な影響)に関する解説や事例紹介などを行いながら、受講者と共に考える場を提供していく予定である。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 本講が、受講者自身の日常生活から生じる様々な問題意識に立脚した、解決策と実践のあり方を考える一助となるように努めたい。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 学期末の定期試験を70%、平常点としての出席状況等を30%として、総合的に評価する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 特に、購入指定のテキストはないが、適宜、資料プリント等を配布するので、それを各自保管して学習に役立てて欲しい。 参考文献等は必要に応じて講義中に紹介する。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 講義で紹介する話題について、各自、興味を持って調べ、その概要を理解しておくことが望ましい。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 本講で取り上げるテーマは、後期「現代社会と倫理II」に連動する内容となるよう計画されている。但し、本講ではイントロダクションとしての問題意識の醸成、及び、関連事象についての理解に主眼を置くため、特に、専門知識を必要としない。単位認定に関しては、試験の評点のみでなく、日頃の出席状況・授業態度等も考慮して行うため、真面目な態度で受講して欲しい。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 現代社会と倫理 イントロダクション
  ─ 今、何故に倫理が必要なのか?
【第2回】
 生命と社会の倫理1
  時事問題からとらえる<いのち>の倫理
【第3回】
 生命と社会の倫理2
  時事問題からとらえる<いのち>の倫理
【第4回】
 生命と社会の倫理3
  時事問題からとらえる<いのち>の倫理
【第4回】
 生命と社会の倫理4
  時事問題からとらえる<いのち>の倫理
【第5回】
 組織の倫理1
  人間関係とパワー・ハラスメントの諸問題
【第6回】
 組織の倫理2
  人間関係とセクシャル・ハラスメントの諸問題
【第7回】
 企業の倫理1
  CSRとコンプライアンスの概要
【第8回】
 企業の倫理2
  製造現場と技術者の倫理
【第9回】
 情報の倫理1
  情報化社会の現状と課題
【第10回】
 情報の倫理2
  情報セキュリティをめぐる倫理
【第11回】
 個人情報の諸問題1
  個人情報保護法の成立とその背景
【第12回】
 個人情報の諸問題2
  個人情報をめぐる現状と課題
【第13回】
 個人情報の諸問題3
  個人情報漏洩の予防と対策
【第14回】
 個人情報の諸問題4
  個人情報に係る組織的対応と倫理
【第15回】
 まとめ