Web Syllabus(講義概要)

平成23年度

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欧米文化 II - II 尾田 一正
1群  2単位
【一群】 11-2-2110-0132-04

1. 授業の内容(Course Description)
 今日、ヨーロッパに旅することはごく普通のことになっている。そのさい、現地の美術館を訪れたり、教会建築を見学することになる。ところが、特に近代以前の美術作品にはなかなか理解しがたい部分が多く、漠然とした印象で終ってしまいがちである。その理由は、特に近代以前の美術作品の理解には、ギリシア・ローマ神話やキリスト教、寓意(アレゴリー)や図像学(イコノロジー)、付属物(アトリビュート)等についての知識が前提となっているからである。そこで、本講義では、ヨーロッパ美術の入門者を対象に、17世紀から20世紀に至る時代の代表的美術作品を取りあげ、美術様式の変遷史を縦軸に、ギリシア・ローマ神話、キリスト教、寓意、図像学、付属物等を横軸に据えて、ビデオ、DVD等を用いてできるだけ実際の作品にそくして論じていきたいと思う。特に、異文化交流という観点に配慮していきたい。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 欧米の各時代の代表的な芸術作品を通じて、欧米文化についての一つの確固としたイメージをつかんでもらうことが目標です。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 出席状況50%とレポート50%の割合で評価する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキストは使用しない。必要に応じてプリントを配布し、その中で参考文献を指示する。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 美術作品に実際に触れることが特に重要なので、積極的に美術館を訪れることを希望します。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 特にヨーロッパの歴史とキリスト教についての予備知識が望まれる。各講義は内容的につながっているので、履修者には毎回の出席を希望したい。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 イタリアのバロック美術(ベルニーニとカラヴァッジョ)。
【第2回】
 スペインのバロック美術(ベラスケス)。
【第3回】
 ルーベンスとオランダのバロック時代の美術(レンブラントとフェルメール。肖像画・風景画・静物画。)
【第4回】
 ロココ。サンスシー宮殿。ワトー、ブーシェ、フラゴナール、。フランス式庭園とイギリス式庭園。マイセン磁器。
【第5回】
 新古典主義。ダヴィッドとアングル。
【第6回】
 ロマン主義。ジェリコーとドラクロワ。フリードリヒとルンゲ。
【第7回】
 レアリスム。クールベとバルビゾン派。
【第8回】
 印象派とジャポニズム。マネ、モネ、ルノワール、ドガ。
【第9回】
 ポスト印象派。セザンヌ、ゴーギャン、ヴァン・ゴッホ、トゥールーズ=ロートレック。
【第10回】
 ロダンと近代彫刻。ロダン、ブールデル、マイヨール。
【第11回】
 象徴主義と世紀末美術(モロー、クリムト、ムンク)
【第12回】
 アール・ヌーヴォー(ガレとドーム兄弟)と琳派。
【第13回】
 20世紀初頭の美術。フォーヴィスム、キュビスム、ドイツ表現主義(キルヒナーとココシュカ)。
【第14回】
 抽象画、シュールレアリスム。
【第15回】
 アメリカの現代美術(ポップ・アート)