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授業の内容(Course Description) |
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人間は、文化を刷り込まれつつ社会で活動し、また社会を変えつつ文化を創造していく生き物である。人間の行動や思考、感性は、地球上のさまざまな場所で、歴史上のさまざまな時代に、きわめて多様な形で発現してきた。その「多様性」を切り口として、「自己」と「他者」からなる人間という存在のありようをたずね、さぐり、つかみとろうとしてきたのが、文化人類学という学問である。 この授業では、「自己」と「他者」というものを、さまざまなレベルからとらえなおしつつ、その「相対化」を試みる。「自己」もしくは「自文化」というものを一度揺るがし、「他者」もしくは「異文化」を参照点としながら、「自己」もしくは「自文化」をもう一度定めなおすという過程を通じて、総体としての「人間」と「文化」について、より深い洞察を行ないたい。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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文化人類学的認識の基本的態度の一つとしての「自文化理解」「異文化理解」について、基礎的な知識を獲得する。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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・出席点(20%) ・毎回授業終了時に提出するリアクションペーパーの評価点(30%) ・学期末試験の評価点(50%)
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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授業中に適宜指示する。
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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・授業時に配布したプリント類について、次回授業開始までに再度熟読し、自分が理解できた部分・理解できなかった部分をはっきりさせておくこと。 ・自分が理解できなかった部分については、次回以降の授業を通じて理解できるように努めること。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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・ただ単に授業に出席するだけでなく、その内容について自分なりに考え、その内容を毎回提出するリアクションペーパーにきちんと反映させること。 ・不必要な私語や入退室、他人の代返など、「他の履修者に迷惑をかける行為」「他の履修者との公平性を傷つける行為」については、以後の履修を認めないなど、厳しく対応する。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 イントロダクション(1):自己と他者 【第2回】 イントロダクション(2):文化と人間 【第3回】 人類文化の多様性と普遍性(1) 【第4回】 人類文化の多様性と普遍性(2) 【第5回】 異文化理解について(1) 【第6回】 異文化理解について(2) 【第7回】 自文化について(1) 【第8回】 自文化について(2) 【第9回】 自文化中心主義と文化相対主義 【第10回】 文化は変化する(1) 【第11回】 文化は変化する(2) 【第12回】 正しい文化・正しくない文化? 【第13回】 文化と地域性 【第14回】 文化と「くくり」 【第15回】 まとめ:自己と他者・文化と人間
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