Web Syllabus(講義概要)

平成23年度

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文化人類学B 中村 淳
選択必修  2単位
【観光経営】 11-1-1350-3070-03A

1. 授業の内容(Course Description)
 人間は、文化を刷り込まれつつ社会で活動し、また社会を変えつつ文化を創造していく生き物である。人間の行動や思考、感性は、地球上のさまざまな場所で、歴史上のさまざまな時代に、きわめて多様な形で発現してきた。その「多様性」を切り口として、「自己」と「他者」からなる人間という存在のありようをたずね、さぐり、つかみとろうとしてきたのが、文化人類学という学問である。
 この授業では、「自己」と「他者」というものを、さまざまなレベルからとらえなおしつつ、その「相対化」を試みる。「自己」もしくは「自文化」というものを一度揺るがし、「他者」もしくは「異文化」を参照点としながら、「自己」もしくは「自文化」をもう一度定めなおすという過程を通じて、総体としての「人間」と「文化」について、より深い洞察を行ないたい。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 文化人類学的認識の基本的態度の一つとしての「自文化理解」「異文化理解」について、基礎的な知識を獲得する。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 ・出席点(20%)
 ・毎回授業終了時に提出するリアクションペーパーの評価点(30%)
 ・学期末試験の評価点(50%)
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 授業中に適宜指示する。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 ・授業時に配布したプリント類について、次回授業開始までに再度熟読し、自分が理解できた部分・理解できなかった部分をはっきりさせておくこと。
 ・自分が理解できなかった部分については、次回以降の授業を通じて理解できるように努めること。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 ・ただ単に授業に出席するだけでなく、その内容について自分なりに考え、その内容を毎回提出するリアクションペーパーにきちんと反映させること。
 ・不必要な私語や入退室、他人の代返など、「他の履修者に迷惑をかける行為」「他の履修者との公平性を傷つける行為」については、以後の履修を認めないなど、厳しく対応する。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 イントロダクション(1):自己と他者
【第2回】
 イントロダクション(2):文化と人間
【第3回】
 人類文化の多様性と普遍性(1)
【第4回】
 人類文化の多様性と普遍性(2)
【第5回】
 異文化理解について(1)
【第6回】
 異文化理解について(2)
【第7回】
 自文化について(1)
【第8回】
 自文化について(2)
【第9回】
 自文化中心主義と文化相対主義
【第10回】
 文化は変化する(1)
【第11回】
 文化は変化する(2)
【第12回】
 正しい文化・正しくない文化?
【第13回】
 文化と地域性
【第14回】
 文化と「くくり」
【第15回】
 まとめ:自己と他者・文化と人間