1. |
授業の内容(Course Description) |
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われわれは、ふだん自分の住む「地域」は既に決まっているまとまりと考えがちだ。しかし、その「地域」の区分や、その結果生まれる「境界」は、人間の、それも多分に恣意的に設定されたものでもある。 本講義ではその実例を、中国の「辺境」に位置する雲南省を例に考えたい。歴史的・文化的多様性のせめぎあいの中にあった雲南が、いったん中国の一辺境地域に位置づけられるも、歴史的なポテンシャルからこんにち新たな可能性を発揮しつつある状況を概観し、雲南という視座からわれわれが今日生きる世界のあり方を透視してみたい。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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異なる世界の結節点である「辺境」に視点を据えることで、われわれが現在生きている近代以降の「地域」「地域区分」を設定したさまざまな要因について理解を深めることを目標とする。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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期末試験(100%)により評価する。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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教科書はとくに指定しない。授業に必要な参考資料は適宜プリントを配布し、関連文献はその都度紹介する。 授業の理解を助ける参考文献として、 アジア理解講座1『境界を超えて 東アジアの周縁から』中見立夫(編)、山川出版社、2002年 及び『雲南と近代中国―“周辺”の視点から―』石島紀之、青木書店、2004年を挙げる。
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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講義で紹介する内容について、適宜紹介する関連文献を図書館の活用等を通して自主的に読み、理解を深めることが望ましい。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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各自関心を持った事柄については図書館の活用等を通し自主的な学習を期待する。なお、講義中は私語を慎むこと。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 イントロダクション:雲南省とは? 【第2回】 雲南の地誌 【第3回】 雲南の民族・生活文化 【第4回】 「中国西南」地域としての雲南 【第5回】 雲南の国境問題 【第6回】 『雲南』雑誌にみる地域認識 【第7回】 国境地帯の民族リーダー:土司 【第8回】 雲南の地理と交通 【第9回】 「西南大後方」の時代 【第10回】 “みえない地域”「少数民族」の世界 【第11回】 雲南からみる東南アジア:タイ文化圏 【第12回】 大メコン圏開発と雲南 【第13回】 「地域」区分と雲南 【第14回】 以上のまとめ 【第15回】 まとめとテスト(予定)
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